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運転ブログ

高速道路を走る自動運転トラックが実現しない理由

自動運転は、東京五輪の2020年を目処に開発が加速していき、物流網が無人化するのも時間の問題である。このような楽観論が2010年代後半には支配的でした。経済評論家や一般マスコミのみならず、自動車評論家までもが、早いタイミングで自動運転、無人運転の未来がやってくるという論調を振り撒いていました。

ところが、現在では一気にトーンダウンしています。自動運転がそれほど簡単ではないことに気づいたからでしょう。当サイトでも再三懸念していた通りの、自動運転およびテスト車両での死亡事故が、これまでに複数発生してしまいました。どれも、原因は単純です。メーカーおよび技術者の想定が足りていなかったというのが共通する理由です。想定したいた技術範囲よりも、相当広い範囲の分野、とりわけ自然科学だけではなく、社会科学までをもカバーしないと、理想とする自動運転の社会は、実現できないことが分かった訳です。

すぐにでも実現できると思われていた、高速道路での自動運転、とくに商用車における物流改革は、いっこうに普及の目処が経っていません。既存の自動運転関連技術だけでは対処できない、運用面での問題が山積しているからでしょう。元トラックドライバーのライターが公表した記事を下記に引用します。

 

■トラックの「車間を空けすぎる問題」
こうしてノロノロ走るトラックの中には、前の車両と大きく車間を空けて走るケースもあり、一般車から更なるひんしゅくを買うことがあるのだが、実はこの「車間」にもちゃんと理由がある。「荷崩れの回避」だ。

 

「荷崩れ」とは、トラックの荷台に積んだ荷物が、振動や衝撃によって崩れてしまうこと。

ほとんどのトラックドライバーは、それまで培ってきた経験をもとに、積んでいる荷物の重さや積み方、道路状況、ブレーキの利き具合などから制動距離(ブレーキが利き始めてからクルマが完全に停止するまでの距離)を感覚で把握し、この「荷崩れ」を引き起こさずに止まることができるスピードと車間で走っている。

つまり、その大きく空いた車間は、チンタラ走ったがゆえの空間でも、他のクルマに前を譲るためのものでもなく、荷崩れせず安全に止まるためにトラックが必要としている大事な「パーソナルスペース」なのだ。

そんなスペースに、突然クルマが割り込んでくれば、当然トラックは安全な車間が保てなくなり、やむを得ず急ブレーキを踏むことになる。急ブレーキを踏んだトラックは、結果的に「前方の割り込み車との衝突」だけでなく、「後方の積み荷の荷崩れ」の危険性にも対峙することになるのである。

■荷崩れが引き起こす最悪な2つの事態
こうして急ブレーキを踏まざるを得なくなった際、トラックドライバーの脳裏には一瞬のうちに“荷崩れが引き起こす最悪な2つの事態”がよぎる。

一つは、「破損した積み荷の賠償責任」だ。

突然の割り込みに急ブレーキを踏み、そのクルマとの衝突を回避できたとしても、運んでいる大事な積み荷が荷崩れを起こして破損すれば、その後、トラックドライバーは「損害の賠償」という重い負担を背負うことになる。

ドライバーはハンドルを握って走っているだけが仕事ではない。彼らの本当の役割は「トラックの運転」はもちろん、「荷物を安全・無傷・定時に届けること」。こうした立場から、荷物が破損した際の賠償は、トラックに荷物を積み込んだ時点で、「運ぶ側」が負わされることがほとんどなのだ。

運搬する荷物の中には、筆者が積んでいた金型や、慎重な扱いが求められる精密機械など、その額が「億」を軽く超えるものもあり、破損した際の損害額も巨額になる。そのため、危険運転を繰り返す悪質な一般ドライバーによって引き起こされる荷物事故を少しでも食い止めようと、最近ではトラック車内にドライブレコーダーを搭載し、その車両を特定しようとする運送業者も増えてきている。

もう一つの“最悪の事態”は、「身の危険」だ。

急ブレーキを踏んだトラックは、前方のクルマとの衝突を回避できたとしても、後ろに積んだ荷物が「慣性の法則」によって前になだれ込んでくることで、運転席が潰れたり、バランスを崩して横転したりする危険に晒される。

■右足の「ひと踏み」で簡単に吹っ飛んでしまう
筆者もかつて、縦3メートル、横1.5メートルにもなる板状の金型を積んで高速道路を走行している際、急ブレーキを踏んで大規模な荷崩れを起こしたことがあった。走っていた道が緩やかな上り坂だったので、荷物が前に滑り込むことはなかったが、もしそこが平らな道路だったらと思うと、今でも腰のあたりが異様に疼き始める。

トラックドライバーももちろん、こうした荷崩れ対策のために手間を掛け、工夫を凝らして日々荷積み作業を行ってはいるが、残念ながらこうした努力は、右足の「ひと踏み」で簡単に吹っ飛んでしまうことが多い。

トラックドライバーにとって急ブレーキを踏む瞬間は、何を載せていたか、しっかり固定していたか、損害額はいかほどかなどを考えたり、時には「前への衝突」と「後ろからの衝撃」を天秤にかける瞬間ともなる。トラックは、走らせるよりも「止める・停める」ことのほうが、技術的にも精神的にも難しい乗り物なのだ。
(フリーライター 橋本 愛喜)

引用元;livedoorニュース

 

 

この記事では、トラックドライバーならば誰もが当然に行っている業務ですが、自動運転の開発者が想定していない部分が多岐にわたって示されているのではないでしょうか。

「ぶつからずに目的地まで走れば、それでいい。」この想定では、いかにも甘いということが分かります。荷崩れ事故を防ぐためには、積み荷についての予備知識が必要になります。荷物の種類や梱包状況、さらに重量や積み方を把握しておかないと適正な速度と車間距離は決められないでしょう。

さらに、致命傷とも言える急ブレーキを避けるために、割り込みをしそうな車がないかを周囲を見渡して確認するといったことも、現段階では難しいでしょう。AIの画像認識機能が相当高まらないと予測しながらは難しいものだと思われます。

また、記事にもある通り、物流においては遅く到着することだけでなく、早すぎる到着もペナルティの対象となるケースがほとんどです。人間のドライバーならば、待機場所を(グレーゾーンの場所も含めて)探して待っていることもできます。無人の自動運転には難しいのではないでしょうか。しかも、この問題の根本原因は、荷主や物流企業の商習慣、トラックを支える道路インフラの不足、法律の不整備などにありますので、トラックだけが自動運転になったところで解決することはなく、むしろ問題があぶり出されるだけ、という可能性もあります。

自動運転社会を実現するには、技術・テクノロジーだけに目を絞るのではなく、現場を見て運用面を見て、社会学にまで視野を広げることが不可欠なのではないでしょうか。

【自動暴走車】テスラ自動運転の暴走

暴走族や暴走事故という言葉は聞いたことがあるでしょう。しかし、「自動暴走車」はどうでしょうか。これがいつの間にか誕生してしまっていました。日本での出来事です。

 

●テスラ社の自動運転車で初の「交通事故」 夫を奪われた妻の悲痛な叫び

事故を引き起こしたことで現行犯逮捕され、まもなく横浜地検が「過失運転致死傷罪」で起訴したのは、伊藤展慶被告(49)。彼が運転していたのは、米電気自動車大手・テスラ社の「モデルX」だった。

被告人側は、事故の原因が「自動運転自動車」の「暴走」にあると断じ、「無罪」を主張したのである。

「居眠り」はしていたが…

ご存知の通り、世界中の自動車メーカーやグーグルをはじめとするIT企業は目下、自動運転技術の開発にしのぎを削っている。なかでも、「鉄腕アトム」のようなSF作品に親しんできた日本人が、夢の次世代技術に期待の眼差しを向けるのは自然なことかもしれない。
また、今年4月に東京・東池袋の路上で87歳の男性が運転する車が暴走し、多数の死傷者を出すなど、高齢ドライバーによる痛ましい事故も後を絶たない。こうした悲劇をなくす意味でも、自動運転車の早期導入を望む声は高まるばかりだ。

しかし、冒頭の事故を巡る裁判では、そんな夢の「自動運転車」が、「暴走」の果てに人命を奪ったのではないか、という点が争われているのだ。

問題となった「モデルX」はアメリカの著名な実業家、イーロン・マスク氏が立ち上げたテスラ社製の車で、日本では2016年から販売が開始された。

自動運転の段階としては掲載表における「レベル2」に該当する。ちなみに、レベル3以上は現在、日本の公道では走行が許されていない。

テスラ社のHPではモデルXを〈史上最高の安全性と性能を持ち〉、〈ほとんどの状況下で作動する将来の完全自動運転に対応するハードウェアが搭載されています〉と紹介している。
今回、事故を起こした車両は、自動緊急ブレーキや、正面衝突警告システムに加え、「トラフィックアウェアクルーズコントロール」なる機能が作動する設定となっていた。これは、前方の車両と一定の車間距離を保ち、自動で追従走行する機能を指す。

櫻井さんの遺族によれば、被告人側の主張は概ね次のようなものだった。

・事故当時、被告人が居眠りをしていたことは認める。
・しかし、事故を起こす直前までは、居眠り運転でありながらクルーズコントロール機能によって安全に運転されていた。
・ただ、事故の2秒前にこの機能が故障。前方の障害物を認識しないまま加速する「暴走」状態に陥った。
・自動ブレーキも警告システムも全く作動せず、事故に至っている。
・被告人はアクセルもブレーキも踏んでいない。システムの故障が原因なので、被告人が起きていたとしても事故は回避できなかった。
――したがって、「被告人は無罪」というわけである。 

事故の直前に、テスラ車の前を行く車両が車線を変更しており、その際、前方の人影を感知できなかったテスラ車が、自動的に車間距離を詰めようとして加速した可能性もある。
さらに、被告人は事故の衝撃で目を覚ましている。つまり、事故当時のモデルXは、図らずも完全に人の手を離れた「自動運転」状態にあり、コンピューターシステムの「暴走」が事故に繋がったこと自体は否定しづらい。

事故直前のモデルXの車内では妻子のある被告人と、助手席にいた女性との間で次のような会話があったという。ゴルフ帰りだった2人の会話には、

〈君と一日中いちゃいちゃ、ベタベタしてられればいいんだけど〉
〈いやだぁ〉
〈川崎のいつものところで、いちゃいちゃして〉
〈夜には帰っちゃうんでしょ?〉
〈それなら、グランドハイアットに寄ってさ〉

などと、「男女の仲」を匂わせるやり取りが散見されるという。
睡魔に襲われた男を見かねて、女が〈起きて〉〈運転かわろうか?〉と問いかける場面もあったそうだ。

「被告人は彼女を“友人”と言い張っていますが、とてもそうは思えません。女性と浮ついた会話をした挙句、居眠り運転までしていたわけです。それでも、事故直後は居眠り運転を含め、全面的に非を認めていた。だからこそ、四十九日に届いたお花も受け取りました。それなのに一転して自動運転に責任をなすりつけ始めた。そもそも、彼が居眠り運転さえしなければ避けられた事故です。私たちの家庭をぶち壊しておきながら無罪を主張するなんて、同じ子供を持つ親として到底許せません」(櫻井さんの妻)
高速道路での居眠り運転が、重大な事故に直結する愚行であることは言うまでもない。だが一方で、彼女はこうも言うのだ。
「テスラの車でなかったら、夫は死なないで済んだかもしれない」
引用元;デイリー新潮


テスラの車でなければ、居眠り中に走り続けることは無かったでしょうし、もしアクセルを踏みながら寝てしまったとしても、ハンドルを直進には保てず自損事故になった可能性が大です。そもそも記事にある通り、半自動の運転機能が居眠りを誘ったとも言えます。

実際、自動運転ではない普通の車だった前走車は追突を免れています。それにも関わらず、ブレーキを全く踏まずに、速度を落とさずに追突して死亡させた訳です。この状況は、まさに自動暴走車と呼ぶべきものです。

人間のドライバーであれば避けられた事故を、自動運転システムは避けられなかった。この事実は重いものです。自動運転車の存在意義は何でしょうか?本当に必要でしょうか?人間が運転すれば済む話ではないのでしょうか。それとも、この事故の被害者は、技術を向上させるためのやむを得ない犠牲だとでも言うのでしょうか。もしもそういった開発態度であれば、人命軽視の自動車メーカーであると断定されても仕方がありません。そして人命を尊いものだとするならば、この事故をもって即刻開発を中止するべきでしょう。

マスコミの報道の薄さを見ると、世間の流れは前者、つまり人命軽視で、開発は進めた方が良いという意識が見えて恐怖を感じます。道路を使う全員に自動暴走被害のリスクが生じる訳です。「技術向上に犠牲はつきもの」と言っているその人本人や家族が犠牲になっても、同じ意見のまま通せるとは思えません。

人間には防げて、自動運転システムには防げなかったこの死亡事故をもっと採り上げ、開発姿勢を厳しく断じる必要があると考えます。

道路標識(法律)と自動運転

自動運転車は高度な自動化が難しく、いわゆるレベル4〜5を実現するのは相当先になるだろう、と見なされています。もしそうなった場合は、道路標識、つまり道交法をどこまで遵守するのかがひとつの問題となります。下記にご紹介する記事は、法定速度に関して、自動運転はどう対処すべきかという議論についてです。

 

制限速度を守る「自動運転車」が危険?現代のクルマに合った法改正は必須

 

完全な自動運転車が実用化された時代では、自動運転車と人が動かすクルマが「混走」することもありうる。そのため、自動運転車は「制限速度」を厳守すべきかが議論されている。
人が運転するクルマが、必ずしも制限速度を守るとは限らず、もし自動運転車が法規通りに走る場合、速度差などで事故に繋がる場合もあるからだ。

だが、その前に考えるべきは、現在の速度規制がクルマの性能などの実情に合っているかどうか。自動運転車の推進は、日本が抱える課題解決に必須。その第一歩として国は、法律などの抜本的改革を行う必要がある。

ハンズオフ運転で感じた制限速度の問題点

自動運転の実態を疑似体験できるのが、日産自動車のスカイラインに搭載された「プロパイロット2.0」だ。これは、運転の責任をすべて運転者が負う既存の”レベル2″という運転支援でありながら、ハンズオフと呼ばれる手放し運転が、自動車専用道路の本線上でできる。

カメラと高精度な地図データを基に、これまでのカメラとミリ波レーダーを主体とした運転支援とは比べ物にならないほど的確、かつ安心して手放し運転することが可能。これを試す多くの人が、同感できる高い完成度ではないかと思う。

一方、ハンズオフの運転で改めて課題が明らかになったのは、自動車専用道路での制限速度。新東名高速の一部区間を除き、他の高速道路の最高速度は時速100kmであり、自動車専用道路では時速80kmである。筆者がプロパイロット2.0を試乗したのは中央自動車道であったため、時速80kmでの走行となった。それでも淡々と走れるなら、80km先に1時間で到着できると読め、それほど精神的にイライラさせられることはない。また、時速100km以下で走行することは、燃費にも良いわけだ。

ただ、問題に感じたのは、河口湖方面から大月インターチェンジへ向かって、手前のトンネルに入るところから制限速度が時速60kmに下げられた状況。
しかもこの区間で東京方面へ向かうには、2kmにわたり追い越し車線側を走らなければならない。ハンズオフの運転ではクルマは時速60kmで走行するため、後続車が次々と後ろに連なり、険悪な雰囲気になってしまった。

トンネル内での車線変更が危険であることは理解できる。だが、なぜ時速60kmで走らなければならないのか、その理由が定かではない。
東京方面へ行くため車線変更できないまま追い越し車線を走らなければならないのであれば、それまでと同じ時速80kmで走行できるようにすべきではないだろうか。
もし、トンネルという閉鎖された環境で、時速60kmでなければ走行に危険が及ぶのであれば、本線上の他のトンネル内も時速60kmとしなければ理屈に合わない。

さらに、インターチェンジの出口では、本線を離れるとすぐに時速40kmまで減速せねばならない。これも、インターチェンジの急なカーブに差し掛かったのならやむを得ないかもしれないが、ゆるやかなカーブ区間を時速40kmで走行するのは相当な苦痛だ。もちろん、後続車があれば滞留することにもなる。

引用元;ヤフーニュース

 


現時点で試すことができる自動運転化技術は、最高でレベル3の、いわゆるドライバーが全責任を負うタイプのみです。数年前までは、どの自動車メーカーもカメラやレーダーの情報を元にした、ACC+LKA、つまりペダル類とハンドルの自動操作のみでした。そして現時点では上記の日産プロパイロット2.0のように、マップ情報を組み合わせたものとなっています。

この時点でも、従来通り人が運転する車と、レベル3自動運転の車では、記事にある通り軋轢が生まれています。ここからさらに、レベル4以上の、システムがすべての責任を追うタイプの自動運転になると、他の車との軋轢はもちろん、歩行者や自転車への対処などが加わり、難易度が二次関数的に高まります。

記事でも触れられている通り、道交法は人間のドライバーのみを想定しており、標識も人が目で見て認識することを前提に作られています。これを、自動運転システムにも対応するように変えることはインフラの大掛かりな変革が求められることになります。現在の標識のまま、システムが人間と同じように認識することは期待できません。

さらに、現在の道交法は、人間を対象としているため、多分に曖昧な部分を含みます。記事にある制限速度は最も分かりやすい点ですが、それ以外にも駐車や停車に関する法律、踏切に関する法律、坂道やカーブに関する法律など、人間のドライバー同士が呼吸を合わせて解決することを期待するものばかりです。警察による取り締まりも、道交法は守るべき一応のルールとなっていますが、かなりの範囲が「現場の運用力でカバー」となっているのが実情です。これをシステムによる自動運転のみにするには、かなり厳密にルールを定めなければいけません。イレギュラーな事故や道路工事などの突発時についても、マップ情報への反映が即時に正確に行わなければ、システム同士の事故につながりかねません。

自動運転車は現時点の技術でも、クローズドな環境、例えばサーキットや教習所などの私有地であれば、すぐに事故のない安全な運転ができるでしょう。それだけ、センサーやAIの技術は進んでいます。しかし、オープンな道路環境では、何が起こるか人間でも予測できません。そして、僅かな確率に抑え込んだとしても、1度事故が起これば、即人命に関わります。この重さを、自動運転車の開発者は、何度でも肝に銘じて、慎重に進める必要があるはずです。

自動運転車による事故の原因

自動運転開発者の、交通事故に対する意識の低さが浮き彫りになってきています。

下記の記事でも報じられていますが、自動運転車はすでに米国だけでも複数件の死亡事故を引き起こしています。プログラムソフトが人命を奪った訳です。これだけでも、自動運転車の開発は大きな失敗だと言えるほどのインパクトですが、その後も開発陣は特に意に介する様子はないようです。

 

【11月6日 AFP】米配車大手ウーバー(Uber)の自動運転車が昨年、アリゾナ州で女性(49)をひき死亡させた事故で、米運輸規制当局は5日、交通規則を無視して道路を横断していた女性を、自動運転車のソフトウエアが認識できなかったことを明らかにした。

米国家運輸安全委員会(NTSB)の発表によると、フェニックス(Phoenix)郊外のテンピ(Tempe)で起きた事故で死亡した女性は「横断歩道がない場所を渡っていた」が、自動運転車のシステム設計は交通規則を無視する歩行者を考慮していなかったという。

NTSBの一次報告書では、自動運転車に搭載されたシステムが事故発生のおよそ6秒前に、夜間に自転車を押しながら道路を横切っていた女性を感知していたと判断していた。

しかし、正式に事故原因を決定するために今月19日に開かれる公判を前に公開された最新報告書では、システムが「女性を歩行者として分類」せず、物体として認識したことが指摘されている。

システムは事故のおよそ1.2秒前に衝突が迫っていることを認識し、自動運転車の危険な動きを減じるために「極端なブレーキやハンドル操作を抑制した」という。

報告によると、このアリゾナ州での事故以外に、ウーバーのテスト用車両が自動運転モード中に発生した事故は、2016年9月から18年3月にかけて37件となっている。

引用元;AFP 

 

記事の末尾にさらりと「2年間で自動運転が37件の事故を起こした」と書かれていますが、恐ろしいことです。自動運転モード中ということは、ドライバーが一切関わらなくても良い状態だというニュアンスを与えます。運転支援モードではないのです。つまり、人間の運転操作なしに、システムが運転して事故を起こした件数が37件もあるということ。そして、それよりも遥かに多い件数の事故未遂があるであろうことです。自動運転をうたった機能を持つ車を運転した経験がある方は、すぐ想像がつくでしょう。自動運転モード中に危ないシーンはたびたび経験しますが、危険を直感して人間がハンドルを思わずきってしまうのです。いわゆるオーバーライドというもので、システムの自動運転を上書き操作で人間の側で危険回避をするものです。こうした経験を何度ももつ方がたくさんいるはずです。つまり、自動運転の事故が、人間の補助によって回避されている件数が数多く存在しているということです。このこと自体が大きな矛盾です。そして、それを超えて、実際に事故になってしまった件数が37件もあるという訳です。

もっと恐ろしいのは、こうした事故が織り込み済みであるかのように開発をそのまま続ける開発会社の姿勢です。人が怪我をしたり、人命が奪われるのは、偉大なシステムを生む上での致し方がない犠牲である、と考えているのでしょうか。もし、その犠牲者が「たまたま」開発者のひとりの家族であっても、同じように開発を進めるのでしょうか。

上記の記事でも、そうした姿勢は垣間見ることができます。交通規則を無視して道路を横断する人を認識するようには、システムはなっていなかった、とされています。交通規則を守らないような人間は、守るべき命ではない、という哲学のもとに開発されたと言える訳です。公道、いわゆる道路は、誰もが利用する場所です。こうした公共の場所に、人命軽視ともとれる会社が開発した鉄の塊が、いつのまにか実験と称して走り回っています。知らされることなく、命を賭した実験に参加させられている、と言っても大袈裟ではないかもしれません。少なくとも、日本の自動車メーカーには、尊い命を奪うような拙速な開発は控えて、慎重に進めていただきたいと願うばかりです。

自動運転バスはベビーカーを乗車拒否するのか

各地で自動運転の実験として、路線バスやコミュニティバスが試験運行されています。路線バスは基本的に赤字経営であり、過疎地であるほどその傾向は顕著です。それにも関わらず、マイカーがないと基本的な生活が困難な地域ほど、路線バスの赤字幅も大きいため、廃線になってしまいやすいものです。

この矛盾に対しては、自治体の予算で一部を賄うわけですが、限界もあります。これがドライバー不足にも拍車を掛けて、乗客もドライバーもいないから廃線へ、という負のスパイラルに陥っています。免許を返納した高齢者にとっては、買い物にも病院にも行けない、という地域もあります。

そこで期待されているのが、自動運転バスです。無人で路線を巡回できれば、大幅にコストは削減出来るでしょう。また無人で物資を届ける物流も担えるかも知れません。

しかし、物事はそう簡単ではないようです。下記の記事をお読みください。

 

双子用ベビーカーの女性、市営バスが乗車拒否か 名古屋

ベビーカーに双子を乗せた女性が名古屋市営バスの運転手から乗車を拒否されたとの声が寄せられ、市交通局は7日、不適切な対応がなかったかどうか、事実関係について調査を始めた。

乗車を拒否されたと話しているのは、1歳の双子の女児がいる名古屋市の女性(34)。

女性によると、10月下旬に横型のベビーカーに双子を乗せてバスに乗ろうとしたが、運転手から「ベビーカーを中まで運べますか」と聞かれた。双子を抱いてベビーカーを運ぶのは難しいため、常備されている車いす用スロープを使いたいと求めたが、運転手は応答しなかったという。女性は乗車をあきらめ、所用先の区役所まで片道約40分を歩いた。

市交通局によると、2013年10月から、大型バスでは横型の双子用ベビーカーに子どもを乗せたままでの乗車を認めている。中・小型バスではベビーカーから子どもを降ろして、折りたたんで乗るように求めている。また、ベビーカーでの乗降の際は乗務員も協力するとしている。交通局は寄せられた情報から運転手やバスを特定し、不適切な対応がなかったかどうかを調べる。(堀川勝元、保坂知晃)
引用元;朝日新聞デジタル

 


この事案は自動運転に関するものではありませんが、将来の自動運転の夢にとって大きな壁となるものです。バスのドライバーは運転だけをしている訳ではありません。車内の乗客の安全(座席、立ち乗り客)、乗降時の周囲の交通との安全、乗降に問題を抱える乗客への介助、料金のチェックや両替、カードの発行、無賃乗客への対応、傘など備品販売、停留所・接続路線などの案内、車両や機械トラブル時の対応などです。

とくに懸念されるのはコミュニケーション部分です。路線バスは電車などほかの交通に比べて不案内な場合が多く、地域を良く知る地元の人以外は、係員に聞かないと分からないということが良くあります。ナビゲーションサインの概念が乏しい日本の交通インフラでは、そうした乗客への情報不足を、ドライバーのマンパワーに頼ってきており、それがドライバーの負担を増やしてきました。自動運転によって運転操作のみを無人化したところで、こうした不案内が解決する訳でもなく、乗客をより困らせることになるでしょう。

無人カーによる物資配送のようなアイデアも、操作系のインターフェイスが期待薄です。免許の返納が進んだような高齢者層と、IT系のインターフェイスとは、どうも相性が悪いようです。銀行のATMやスーパーの無人レジ、スマートフォンのサポートをする携帯キャリアショップを見れば、それが垣間見られます。操作の難しさに戸惑う高齢者が頻繁に見受けられます。これは、インターフェイスを設計する側が、高齢者目線で設計する機会が少ないからかも知れません。

いずれにしろ、自動運転バスの実験は運用における課題が多過ぎて、パフォーマンス色が強いものだと言わざるを得ません。

Uberの自律自動運転実験車による事故の原因

机上の計算はリアルワールドでは通用しないことが分かりました。
単に、「現段階の技術では難しいだけであって、近い将来は解決できる」という類のものでは全くありません。もっと根深く、根本的なところで、完全な自動運転は無理なようです。

 

死亡事故を起こしたUberの自律走行車は、「車道を渡る歩行者」を想定していなかった:調査報告から明らかに

アリゾナ州で昨年、道路を横断していた女性をUberの自律走行車がはねて死亡させた事故。そのテスト車両に搭載されていたソフトウェアは、横断歩道以外の車道を渡る歩行者を発見できるようには設計されていなかった──。そんな事実が、当局による事故調査の一環として公開された文書から明らかになった。

今回の新情報は、この事故に関して過去に公開された大量の文書から明らかになった情報のなかで、最も悪質なものである。だが、それ以外にも新しい文書からは、Uberの自律走行車の技術では人間の実際の動き方を考慮できていなかったことが、さまざまな点から示されている。

この文書は、Uberの自律走行車が起こした事故に関する20カ月の調査に関連して、国家運輸安全委員会(NTSB)が11月5日(米国時間)に公開した。NTSBは航空機や大型トラックなどの事故を主に調査する政府の独立安全委員会である。NTSBは事故に関する最終報告書を2週間後に公表する予定だ。

数百ページからなる40部以上の文書には、2018年3月18日に発生した事故の詳細がつぶさに記されている。

この事故では、イレーン・ハーズバーグという49歳の女性がアリゾナ州テンピで暗闇のなか道路を横断していたところ、44歳のラファエラ・ヴァスケスが運転席に乗っていたUberの試験車両にはねられて死亡した。事故当時、この試験車両の運転状況とソフトウェアの状態を監視していたのは、この運転手ひとりだった。事故の1週間後に公表された映像には、衝突間際のヴァスケスが動揺しながら対応する様子が記録されている。

社内の「安全文化」にも問題
新しい文書では、専門家が呼ぶところの「安全文化」という観点から見て、Uberの社内体制に明らかな過失がいくつかあったことが指摘されている。例えば、自律走行車による試験プログラムには運行の安全を管理する部署が存在せず、安全管理者もいなかった。

なかでも目に付いたのが、ソフトウェア関連の問題だ。Uberのシステムは、横断歩道以外の車道を渡る歩行者を発見したり、それに対処したりできるようになっていなかったのである。

また、Uberのエンジニアは誤作動によるアラートの発生を恐れたのか、衝突の危険性を検知してから車両が反応するまでに1秒のタイムラグを設定していた。さらにUberは、ボルボ製の自律走行車に組み込まれていたボルボの衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)のシステムを無効にしていた。

のちにボルボは、自動ブレーキを有効にしていれば、女性に衝突した際には相当に減速していたか、衝突そのものを回避できていた可能性もあると結論づけている。ちなみに複数の専門家は、車両側の自動ブレーキシステムを無効にしたUberの判断は、技術的には理にかなっていると指摘している。同じような機能をもつふたつのソフトウェアを同時に動作させ、車両に“指示”させるのは安全性に問題があるからだ。

車両が女性を発見した時点では、停車するためには十分な時間が残されていた。ところが、車両は時速70kmで彼女に衝突し、23m先まではね飛ばした。こうした事態が起きた理由は、ブレーキのソフトウェアの問題でおおかた説明がつく。

女性の存在を自律走行車が最初に認識したのは、衝突の5.6秒前である。だが、そのとき車両は彼女のことを「自動車」であると誤って認識していた。続いて認識は「その他」に変わったが、再び「自動車」に戻り、「その他」「自転車」「その他」を経て、最終的に「自転車」に落ち着いた。

女性が歩いていたことを車両が認識できなかった理由は、単純だが腹立たしいものだった。Uberは車両に対して、横断歩道以外の車道で歩行者を探すようには指示していなかったのだ。「システムの設計は横断歩道以外の車道を渡る歩行者を考慮していなかった」と、NTSBの「Vehicle Automation Report」には書かれている。

車両は検知した“謎の物体”が何であるのかを推測しようとするたびに、その物体(すなわち横断していた女性)の向かう先を予測する処理を最初からやり直していた。そしてシステムは衝突の1.2秒前になってようやく、車両が女性に衝突すること、ハンドルを切っても回避できないこと、そして急ブレーキをかける必要があることを認識したのである。

その結果、Uberが「動作の抑制(action suppression)」と呼ぶ機能が動作した。システムは「発見した危険の性質」を検証するために1秒間、ブレーキをかけずに待機する結果となったのである。

この1秒間に、運転席に「安全オペレーター」として座っていた男性は“最後の砦”として車両の制御を取り戻し、自分でブレーキを踏むことができたはずだ。しかし、そのとき彼は道路に視線を向けていなかった。車両が衝突0.2秒前に警告音を出して初めて、彼はステアリングを握り、自動運転システムを解除したのである。女性に衝突してから1秒近くたって、ようやくオペレーターはブレーキを踏み込んだ。

チームの組織体制を変更
Uberの広報担当者は、同社が「2018年の事故を遺憾に感じている」としたうえで、自動運転技術部門のAdvanced Technologies Groupが安全プログラムを改善したと強調している。Uberが事故調査の一環としてNTSBに提出した文書によると、同社は事故後20カ月の間に安全運転教育を改善し、各車両に安全オペレーター2名を乗車させるようになったという(Uberは自律走行車の試験をピッツバーグで実施しているが、この11月からダラスでも開始する予定だ)。

さらにUberは安全チームの組織体制を変更し、従業員が匿名で安全上の問題を報告できる仕組みを設けた。「NTSBによる徹底的な調査を深く尊重します」と、同社の広報担当者は語っている。

今回の事故の要因は、もうひとつある。現場付近の道路の構造だ。女性が自転車を押して渡った車道の付近には、一見すると歩行者用につくられたかのように見える通路があった。しかし実際には、最寄りの横断歩道からは110mも離れていた。

NTSBは11月19日、ワシントンD.C.で事故に関する会合を開く予定だ。この会合では調査官が事故に関する包括的な報告書を公表し、何が起き、どのような過失や問題点があったのかを詳しく明かすことになる。また事故調査官は、自律走行車の技術を牽引しているUberなどの企業と規制当局に対し、同じような衝突事故を防ぐ方策について勧告することになる。

事故で亡くなった女性にとっては、一連の動きは遅すぎたことだろう。なお、遺族は事故から11日後にUberと和解している。
引用元 WIRD

 

予測されていた通りの懸念事項が現実となり、それでも開発を進めることこが明言せれています。つまり、IT業界の開発手法である、まずリリースして、不具合はユーザーから吸い上げた上で後から修正を掛ければいい、ということがこれから繰り返されます。自動運転でいう不具合は、死亡事故です。さらには、記事にある通り、自動運転システムにとって、人間も自転車も、等しく「物体」であるということ。命を持つものの重みづけは、かなりセンシティブな議論を経ないと、機能として実装することは難しいでしょう。

従って、当面は、誰もが無人機に殺されるリスクを承諾しない限りは、自動運転車を開発出来ないということ。これは社会的に受け入れられるかどうかは、かなり厳しい予測になると言わざるを得ません。性急に自動運転システムの実現を追い求めるほど、その拙速感から自動運転の普及が遠のいてしまう。このような流れが近年見られます。

リアルワールドで起こり得る事態を、正確に予測して対処する。しかも、人間の本能に沿った動きをすること。これを実現することは、技術者が予想していたよりも、はるかに難しい課題なのかも知れません。

自動運転開発で「低速」のトヨタ、テスラ事故後は競合も失速

自動運転車の開発競争には黄色信号が灯っています。当サイトでも再三示してきた懸念が現実化してきてしまいました。

●焦点:自動運転開発で「低速」のトヨタ、テスラ事故後は競合も失速

[東京 28日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は来年、高級車ブランド「レクサス」初の電気自動車(EV)を発売する。高速道路で自動運転できる「レベル2」以上の技術を搭載する計画だ。自動運転車の商品化では競合他社に後れをとってきたかにみえたトヨタは着実に歩を進めているが、一方でその技術の複雑さは、先行する日産自動車<7201.T>などで開発目標時期の後ずれを余儀なくさせている。

<レベル4には「少し時間かかる」>

「来年、高速道路の入口から出口、合流も含めて『レベル2』以上の自動運転ができる商品を出す」――。トヨタの友山茂樹副社長は23日、記者団にこう述べた。レクサスEVの発売に加え、夏には、東京都内の公道で人の操作が不要な自動運転技術「レベル4」搭載車の試乗も一般向けに実施する。

ただ、この試乗はマイカー以外の各種交通サービスを統合するMaaS(Mobility as a service)分野を想定したデモ。友山副社長は、一般の消費者が「レベル4」の車を買えるまでには「少し時間がかかるだろう」とみている。

もっとも、競合も開発の目標時期を後ずれさせている。商品化でトップを走る米テスラのEVによる死亡事故で技術の複雑さが露呈し、事故後、多くのメーカーや各国政府が、AI(人工知能)や自動運転車に対し、より長期的な視野に立って慎重に進める姿勢に転換した。

友山副社長は、多くの車メーカーやベンチャー企業が「タイムラインを現在見直している」と指摘。トヨタとしては「もともと『レベル4』の自動運転車の商品化は時間がかかるのではと考えていた。それは戦略に織り込み済み。特に今、開発や投資のあり方、タイムラインを見直すことはない」と話した。

トヨタは2020年をめどに高速道路で、20年代前半に一般道で、それぞれ自動運転の実用化を目指して開発を進めている。21年には米ウーバー・テクノロジーズと組んで、「レベル4」の自動運転車をライドシェアサービスに導入する計画だ。

<日産「20年までに一般道で」の目標断念>

自動運転は0から5までのレベルに分けられる。「レベル1」(加減速どちらかを支援)と「レベル2」(加減速の両方を支援)は、システムがハンドルを操作するが「運転支援」という位置づけだ。自動運転にあたるのは「レベル3」以上で、レベル2と3の間には、事故発生時などの責任主体が人かシステムかという違いがある。

「レベル3」は特定の環境下ではシステムがすべて操作するが、緊急時には人が操作するという条件付き自動化。「レベル4」は緊急時もシステムが対応する高度な運転自動化となる。「レベル5」は場所を問わずシステムがすべて操作する完全自動運転だ。

日産自動車は、自動駐車や高速道路での手放し運転が可能な「レベル2」以上の車を発売済み。ただ、20年までに一般道で自動運転できる車を発売するという当初の目標の実現は断念した。より高度な「レベル3」の開発には、少なくとも20年代後半までかかる――。同社の総合研究所で先端技術開発担当のエキスパートリーダー、上田哲郎氏は今月、記者団にこう話した。

米ゼネラル・モーターズの自動運転部門クルーズも今年初め、車両試験がさらに必要になったとして、今年を目標にしていた商用車への展開を遅らせると発表した。情報筋によると、物体が動いているかどうかを車が認識することが困難といった課題があるという。

トヨタグループのサプライヤー最大手デンソー<6902.T>も、理想の自動運転の実用化にはまだ数年かかるとみている。

自動運転技術の開発拠点「グローバル・R&D・トーキョー」を総括する執行職の隈部肇氏は「一般道で普通に運転されている車と混在するような環境(に対応させること)が難しい」と指摘、「周りは予期しない動きをする。ドライバーも予期しないカットインをされると対応に遅れが生じたりする。不確実な要素が多い」と語る。

日本では今年5月、一定条件下での「レベル3」実用化に向けた法整備は完了したが、「法規制がクリアできればすぐに自動運転車を出せるという技術レベルには、まだ来ていない」(隈部氏)。日本が準拠している国際ルールでも、レベル3はまだ認められていない。

<シンガポールも自動運転車の受け入れ急がず>

慎重姿勢なのはメーカーだけではない。自動運転車の実用化を後押ししてきたシンガポール政府も同様だ。同国のコー・ブンワン運輸相は先週、「最初の自動運転車受け入れ国になろうと急いでいるわけではない」と述べ、「自動運転車の技術の大規模な採用を楽しみにはしているが、近い将来そうなるとは思っていない」と語った。

運輸相のこうした見解は、シンガポールを一流のインフラを持つ無人自動運転車の実証地域と評価していた業界の専門家らを驚かせた。豪メルボルンのスウィンバーン大学フセイン・ディア教授(未来の都市型モビリティ専攻)は「シンガポールがそう言うのなら、他の政府も追随するだろう」と話した。

テスラのイーロン・マスク氏最高経営責任者(CEO)は先週、年末までに「完全に機能する完全自動運転」を可能にするソフトウエアをリリースできると投資家に語った。ただ、車は依然、人に「監督」される必要があるとも指摘。来年末までに、テスラが「(人が)注意を払う必要がないほど十分に信頼できる」自動運転ソフトをリリースすることに期待を示しつつも、「管轄によって、規制当局の受け入れ姿勢は異なる」とも付け加えた。

(取材協力:田実直美、白水紀彦、Aradhana Aravindan and John Geddie in Singapore 編集:平田紀之、田中志保)

引用元;ロイター 2019年10月28日 10:29

 

 

当サイトで度々指摘している通り、自動運転の課題は、自然界を完全に制御する際の課題とほぼ同じです。

自然界は、複雑系でありカオスでありフラクタルであるとされています。「予想外」のことを完全にゼロにすることはできないということです。これは、精度100%の天気予報が無理であることや、言語間の完全な自動翻訳が無理であることと、根本的な原因は同じです。しかし、自動運転車が、これらと全く違う点は「予想外の事態が即、人命に関わる」という点です。つまり、事故を減らす可能性はあるものの、事故をゼロにする可能性は乏しいという点です。事故をゼロにする可能性があるとしたら、天気予報や自動翻訳が精度100%になる時期と同じ頃でしょう。つまり、人間のドライバーでも、自動運転車でも、事故を完全にゼロにはできない訳です。

人間のドライバーよりも事故率が低下すればそれでいい、とする識者もいます。しかし、完全に無人の機械に轢かれるのと、人間のドライバーの過失によって轢かれるのでは、客観的には同じかも知れませんが、主観的には明確に違います。人間相手には類推によって同情や理解することも起こり得ますが、機械相手には起こり得ないでしょう。これが根底にある限り、有事の際は法律的に紛糾することは避けられないはずです。

こうしたことから、自動運転車を普及させること延期する、様子をみるといった態度の地域は賢明な判断をしていると言えるのかも知れません。特に、飛行機の自動パイロットと異なり、自動車は運転車の数も膨大で訓練レベルの敷居も低いものです。つまり、機械の側で多くをカバーしなければいけないということです。IT業界からのプレッシャーからか、近年の自動運転志向は性急に過ぎる印象があります。もっと冷静に考えるべき時期に来ているのではないでしょうか。

 

自動運転バレーパーキング、自動呼び寄せ機能で事故

無人で車が走る機能をテスラ社が実用化しました。正確には、駐車場などにおいて、所有者が待っている場所まで無人で車を呼び寄せることができる、いわゆる「呼び寄せ機能」です。

この機能は、テスラ・モデル3の車載ソフトウェアのバージョンアップの一環として有償で提供されたものです。この展開のしかたもIT企業のそれです。やや拙速に感じることの多いテスラ社の商業展開ですが、その結果はどうなのでしょうか。米国紙の記事をご紹介します。

 

●テスラ自動運転車の「呼び寄せ機能」で事故、ツイッターで相次ぎ報告

 

米電気自動車(EV)大手テスラが最近、テスラ車に実装し始めた話題の「呼び寄せ機能」が、うまく機能していないようだと、新機能が原因と思われる事故に遭ったユーザーたちが報告している。

テスラは9月26日に車載ソフトの新バージョン(10.0)の配信を開始。アップデート内容には、ネットフリックスやスポティファイ・プレミアムといったエンタメ機能の強化、評判のいいレストランや近くの観光名所を見つけるのに役立つナビゲーション機能なども含まれている。また5000ドルの完全自動運転オプションを購入済みのオーナーなら、GPSで車を自分がいるところに自動運転で愛車を呼び寄せる「スマート・サモン」モードが使える。

エンタメ機能は今のところ順調に機能しているようだが、この新たな自動運転機能はそうでもないらしい。9月28日と29日の週末、ツイッター上にはテスラを所有するドライバーたちによる投稿が相次いだ。このスマート・サモン機能を使ったことで車が破損したという報告や、複雑な保険申請手続きについてアドバイスを求める声、すぐ近くに停めてあるなら呼び出さずに歩いて車のところに行くようにという警告などだ。

★事故はドライバーの責任?
スマート・サモン機能を使った時の動画をツイッターに投稿したデービッド・グアハルドによると、彼の所有するモデル3は駐車スペースから出てくるところまでは順調だったが、ほぼ同時に駐車場の向かい側の列から出てきた黒のレクサスの存在に気づかなかったようだ。その結果、2台の車は衝突し、真新しいモデル3のバンパーが凹んでしまった。

衝突事故の責任は誰にあるのか。ツイッターのユーザーたちの間で議論が起きている。

「誰の責任だと思う?」とグアハルドはツイッターに書き込み、保険申請の際に「この動画を見せるべきだろうか」と問いかけた。

これに対して@PolybiusChampは、「レクサスの破損については、あなたに責任がある。未完成の技術を使って実験をしていたのだから」と返答した。そうなのか?

ロディー・ハサンのモデル3も、駐車場から出るときに、道路を走ってきたSUVと危うく衝突しそうになった。

「@elonmusk(イーロン・マスク)、僕のスマート・サモンの実験は失敗だったよ」とハサンは投稿した。

ブレーク・ドッジ
引用元;ニューズウィーク日本版

 


これらの事故を報告した投稿メッセージや、動画もネット上で公開されています。実際に見てみましたが、まだまだ拙い機能だという印象です。歩行者も他車もいない広い敷地内でドライバーが立つところまで呼び寄せた様子を撮影したユーザーの動画では、およそ3〜4kmの速度でフラフラとハンドルを切りながら生垣をギリギリで避けるように進み、道路上の5cmほどの段差の前で急停止。1〜2kmの速度で再発進してようやくドライバーの元に車体を斜めにして停車、といった具合です。

テスラ社は、この機能を使うドライバーは「車の動作に責任を持ち、常に周囲を監視しなければならない」と説明しています。

従来の自動車メーカーであれば、このレベルでの機能をリリースすることはないでしょうし、こうしたソフトウェア・アップデートの形でのリリースの仕方もしないでしょう。PCやスマホなどとは違い、車載ソフトウェアの不具合は、即物損事故につながりますし、最悪は人命を奪うことになります。実際テスラ社は死亡事故を起こしています。人間の過失による事故死と、機械の設計ミスによる死亡は大きく意味合いが違うはずですが、テスラ社は米国の法律をうまく活用しているのでしょうか。また、このリリースの仕方からは、人命重視の哲学を感じ取ることは難しいものです。

トヨタをはじめとして、日本のメーカーにおいては拙速と言えるような展開は控え、ユーザーや自転車・歩行者にも寄り添った開発に徹して欲しいと思います。

事故を回避するための準備

無人で車が走る機能をテスラ社が実用化しました。正確には、駐車場などにおいて、所有者が待っている場所まで無人で車を呼び寄せることができる、いわゆる「呼び寄せ機能」です。スマート・サモンと呼ばれるこの機能。ホテルなどでスタッフが駐車と車庫出しを代行してくれる、バレーパーキングのサービスを無人化するような将来像に近づくイメージを持ったものと考えられるでしょう。

この機能は、テスラ・モデル3の車載ソフトウェアのバージョンアップの一環として有償で提供されたものです。この展開のしかたは、いかにもIT企業のそれです。やや拙速に感じることの多いテスラ社の商業展開ですが、その結果はどうなのでしょうか。米国紙の記事をご紹介します。

 

●テスラ自動運転車の「呼び寄せ機能」で事故、ツイッターで相次ぎ報告

 

米電気自動車(EV)大手テスラが最近、テスラ車に実装し始めた話題の「呼び寄せ機能」が、うまく機能していないようだと、新機能が原因と思われる事故に遭ったユーザーたちが報告している。

テスラは9月26日に車載ソフトの新バージョン(10.0)の配信を開始。アップデート内容には、ネットフリックスやスポティファイ・プレミアムといったエンタメ機能の強化、評判のいいレストランや近くの観光名所を見つけるのに役立つナビゲーション機能なども含まれている。また5000ドルの完全自動運転オプションを購入済みのオーナーなら、GPSで車を自分がいるところに自動運転で愛車を呼び寄せる「スマート・サモン」モードが使える。

エンタメ機能は今のところ順調に機能しているようだが、この新たな自動運転機能はそうでもないらしい。9月28日と29日の週末、ツイッター上にはテスラを所有するドライバーたちによる投稿が相次いだ。このスマート・サモン機能を使ったことで車が破損したという報告や、複雑な保険申請手続きについてアドバイスを求める声、すぐ近くに停めてあるなら呼び出さずに歩いて車のところに行くようにという警告などだ。

★事故はドライバーの責任?
スマート・サモン機能を使った時の動画をツイッターに投稿したデービッド・グアハルドによると、彼の所有するモデル3は駐車スペースから出てくるところまでは順調だったが、ほぼ同時に駐車場の向かい側の列から出てきた黒のレクサスの存在に気づかなかったようだ。その結果、2台の車は衝突し、真新しいモデル3のバンパーが凹んでしまった。

衝突事故の責任は誰にあるのか。ツイッターのユーザーたちの間で議論が起きている。

「誰の責任だと思う?」とグアハルドはツイッターに書き込み、保険申請の際に「この動画を見せるべきだろうか」と問いかけた。

これに対して@PolybiusChampは、「レクサスの破損については、あなたに責任がある。未完成の技術を使って実験をしていたのだから」と返答した。そうなのか?

ロディー・ハサンのモデル3も、駐車場から出るときに、道路を走ってきたSUVと危うく衝突しそうになった。

「@elonmusk(イーロン・マスク)、僕のスマート・サモンの実験は失敗だったよ」とハサンは投稿した。

ブレーク・ドッジ
引用元;ニューズウィーク日本版

 


これらの事故を報告した投稿メッセージや、動画もネット上で公開されています。実際に見てみましたが、まだまだ拙い機能だという印象です。歩行者も他の車もいない広い敷地内で、ドライバーが立つところまで呼び寄せた様子を撮影したユーザーの動画では、およそ3〜4kmの速度でフラフラとハンドルを切りながら生垣をギリギリで避けるように進み、道路上の5cmほどの段差の前で急停止。1〜2kmの速度で再発進してようやくドライバーの元に車体を斜めにして停車、といった具合です。

テスラ社は、この機能を使うドライバーは「車の動作に責任を持ち、常に周囲を監視しなければならない」と説明しています。

従来の自動車メーカーであれば、このレベルでの機能をリリースすることはないでしょうし、こうしたソフトウェア・アップデートの形でのリリースの仕方もしないでしょう。PCやスマホなどとは違い、車載ソフトウェアの不具合は、即物損事故につながりますし、最悪は人身事故で人命を奪うことになります。実際テスラ社は死亡事故を起こしています。人間の過失による事故死と、機械の設計ミスによる死亡は大きく意味合いが違うはずですが、これを認識してあえてそうしているのかどうか。テスラ社は米国の法律をうまく活用しているのでしょうか。また、このリリースの仕方からは、人命重視の哲学を感じ取ることは難しいものです。

トヨタをはじめとして、日本のメーカーにおいては拙速と言えるような展開は控え、ユーザーや自転車・歩行者にも寄り添った開発に徹して欲しいと思います。

自動運転車の事故

自動運転関連の技術は各社が現在開発に注力しているところです。レベル1〜3の自動運転技術を搭載した市販車は既に公道を走っています。そして、自動運転車による事故も年を追って発生しています。ここでは、主なものだけ引用します。


米国での重大事故例

 

2016年9月米カリフォルニア州、グーグル、路肩の砂袋を障害物として検知していったん停止、進路を変更し発進したところバスと衝突した。双方とも低速のため負傷者なし。

2016年5月米フロリダ州、テスラ、部分自動運転中。信号のない交差点で白いトレーラーを認識できず衝突。速度が出たまま衝突と思われドライバー死亡。

2018年3月米アリゾナ州、ウーバー、自動運転中。夜間に自転車を押し歩きで道路を横断していた歩行者を認識できず時速60km程度で衝突し歩行者死亡。搭乗中の添乗員は無傷。

2018年3月米カリフォルニア州、テスラ、部分的な自動運転中。高速道路の分離帯に直接衝突。ドライバー死亡。直前にシステムから人間制御を要求したが従わず。

 

 

上記はすべて、自動運転のテストで先行するアメリカでの事例ですが、日本でもすでに事故は発生しています。

自動運転車の事故の特徴は、もし人間のドライバーが運転していたならば、起きなかったタイプのものが多いということです。上記に挙げた事例でも、もし人間が運転していれば何事もなく走行を続けていたでしょうし、運転席(※)に乗っていた人が前方を注視してハンドルやペダルを操作していれば防げたに違いない類のものです。しかし、自動運転ということで運転を放棄(もしくはテスト走行のための事務処理)していたがために発生してしまった事故ばかりです。

※運転席のない完全自動運転車も開発を検討されています

こうした事故は、自動運転車の開発を遅らせます。なぜなら新たな危険を生んでいるとしか見えない車に対しては、保守的な人ほど怖さを感じるからです。自動運転などに頼らず、人間が運転すればいいだけなのですから。

人間がクリアできる状況は、すべてクリアできる。これが自動運転車が自動運転車として存在するために課せられた最低限の機能ではないでしょうか?期待されているのは、この最低限のラインから一歩進んで、人間では回避できない危険を自動で回避してくれる水準です。多くの自動車メーカーは、2020年〜2025年を目処に完全な自動運転を実現すると強弁していますが、事故の事例およびその種類を見ると、期待する水準に達するには、あまりに遠い道のりであるようです。

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