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運転ブログ

大津市で園児が死傷した右直事故の原因

幼児が死亡する痛ましい事故が続発する中、大津市での事故が社会問題化しました。この事故は信号のある丁字路で発生し、横断歩道の信号が青になるのを待っていた園児の集団に、右直事故で軌道を外れた軽自動車が突っ込み、二人の児童を死亡させたという事故です。

信号は双方とも青であり、直進車である軽自動車が迫っているにも関わらず右折を続行した乗用車に過失のほとんどがあることは確実です。では、なぜこの右直事故は起こってしまったのでしょうか。右折した乗用車の女性は「前をよく見ずに右折してしまった」という旨の供述をしているとのことです。これは、他の一般のドライバーにも起こり得ることなのでしょうか?それともこの女性が極度に特殊な条件に置かれていたのでしょうか?報道を元に詳しく見てみましょう。


まず、直進車の側から見ると、見通しも良い信号のある交差点であり、注意すべきはまず信号、そして対向する右折車、次いで前走車や後続車、歩道にいる歩行者といったところでしょう。右折車はいましたが、この時点では徐行する要件は見当たりません。

一方で対向する右折車です。この交差点では、「右折矢印」と「青信号」の2パターンで右折ができます。右折矢印の時には、右折車のみが進行することができ、隣の車線の直進車も、対向する車も進行することはできません。右折矢印が出ている間は、右折することができます。一方で青信号の時は、対向車に注意を払い、対向車が来ない場合に限って右折進行することができます。そして、報道によると、右折矢印の時間が短く、一度に数台しか右折できい状態だそうです。

以上のことから、次のようなことが考えられます。
つまり、右折待ちの女性は、停車中に漫然としていて、前車が走り出したとたん、「右折矢印になった」と勘違いして前走車に続いて進行した可能性があるということです。

右折矢印の場合は、右折車以外は赤信号ですので基本的には対向車の様子を注意深く観察する必要はありません。しかも、右折矢印の点灯時間が短いとなれば、前走車に続いて、信号が変わる前のこのタイミングで右折してしまいたいという心理も働くでしょう。そして、信号を目視確認することを怠ってしまった。こうした条件が重なれば、どんなドライバーでも、同種の事故を起こしてしまう可能性はあります。特に信号待ちの際、信号が変わったのを確認するよりも先に、周囲の車が動いたかどうかで、自分も発進する癖がついているドライバーは要注意です。

この種の事故を起こさないためには、何よりも「ブレーキペダルから足を離す前に、信号機を確認する」ということを徹底することです。周囲の動きにつられるということは、誰にでも起こります。特に知り合い同士などで2台以上で連なって走る場合などは、無条件に前の車に追随してしまいがちです。自車の進行を決めるのは、あくまでもドライバーである自分自身だということを意識して、主体性を持って判断していくことが大切です。

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いわゆる「煽り運転」が社会問題になっています。煽り運転が危険なものであることは誰もが理解していますが、それでも一向になくなる気配がありません。これは、どういうことなのでしょうか。まずは、下記の記事をご紹介します。

 

あおり運転とは、車間距離を詰める、幅寄せ、蛇行運転、前に回り込んでの急ブレーキ、クラクションでの威嚇、必要のないハイビームやパッシングなどの運転のことです。

「煽る(あおる)」とは、「風を起こして火の勢いを強める」とか「風が物をばたつかせる」などの意味ですが、そこから「他人を刺激してある行動に駆り立てたりする」という意味にもなります(大辞林)。

ゆっくり走っている車を速く走らせようとしたり、相手の感情を掻き立てるように仕向ける運転が、あおり運転です。

警察は次のように言っています。

「警察ではあおり運転等に対してあらゆる法令を駆使して、厳正な捜査を徹底するとともに、積極的な交通指導取締りを推進しています。
また、あおり運転等を行った者に対しては、~運転免許の停止等の行政処分を厳正に行っています」(警察庁:危険!あおり運転等はやめましょう)。

しかし、取り締まりや罰則を厳しくするだけではなく、なぜ人はあおり運転をするのか、その心理を知ることで危険な運転を減らしていきたいと思います。

■人はなぜあおり運転をするのか
車の運転には、イライラ、ストレス、怒りがつきものです。もしも周囲に何もなくて、思いのままにアクセルを踏めれば、車はかなりのスピードで走ります。
しかし実際は、そうは行きません。するとドライバーはイラつき、自分の行動が妨害されたと怒りを感じます。

車の運転は、怒りに溢れています。イギリスの研究によれば、交通事故の85パーセントは怒りの結果です。

怒りの感情を行動に表せば、攻撃です。運転では、あおり運転にもなります。歩いている時には、私たちは怒りを感じても簡単には攻撃はしませんが、車に乗ると攻撃的になる人もいます。

自動車を運転してい時には、ドライバーはみんな鉄の鎧を着て、守られている感じがします。またお互いに顔も見えず、名前もわからない、匿名性が高い状況です。
匿名性は、攻撃行動を増加させます。さらに、長く続くご近所づきあいなどとは違い、道路上では、ほんの一瞬の短い人間関係になります。これも、攻撃行動がしやすくなる原因の一つです。

対面場面では、相手の表情が見えます。相手の表情が曇れば、謝罪や笑顔で、なんとか取り繕うとするでしょう。
しかし、自動車に乗っていると相手の顔が見えないために、気がつかないうちに相手を不安にさせたり、不愉快にさせることがあり、時には感情も行動もエスカレートしやすいのです。

自動車の運転席は、本来重さ1トンの鉄の塊を時速100キロで運転している責任重大な場所です。ところが、車の中の密閉空間が、感情表現の場になってしまうことがあります。
音楽を聞いたり、おしゃべりを楽しみながら、爽やかにドライブするならいいでしょう。しかし、イライラや怒りの発散場所にしてはいけません。

引用元;危険運転の心理
https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/20181209-00107107/

 

●煽り運転を撲滅するのに有効な社会的取り組み

・煽り運転は、事故の確率を高めることを周知する

ドライバー同士のトラブルにつながるのはもちろんですが、それ以前に、適正な車間距離を保たずに走行すること自体が事故の危険性を著しく高めます。

煽り運転をしている最中は事故になった時のことなど考えずに盲目的に前走車だけを捉えているものと思われます。しかし、ひとたび事故が発生すれば、事故処理の多種事務作業が発生し、民事の損害賠償責任、行政処分の反則金と違反点数を負うことになります。安全な車間距離を開けている場合に比べて、煽っている側が追突するリスクは著しく高くなり、その場合基本的には10対0の民事責任を負うことになります。

・急いだ運転との到着時間の差を周知する
煽り運転をするきっかけとしては、前走車が遅い、自車の前に割り込んだなどが直接的な引き金となるでしょう。そしてその背景には、少しでも自分の車が他の車よりも速く、早く到着したいという心理があるのではないでしょうか。しかし、ひとたび車を出発させれば、目的地に到着する時間というのはほぼ決まっています。渋滞などによって多少の偏差はあるものの、確率の期待値によって到着時間の見込みは決まっています。従って、前走車を煽ってみたり、車線変更を繰り返してみたり、黄色信号で加速したりする運転は無意味です。少しでも周囲の車を出し抜くことで信号何個分か先に進むことができた経験などをもって「急いで運転すれば早く着く」と感じている人も多いかも知れません。しかし、それは幻想でしかありません。錯覚なのです。詳しくは教材「追い抜きなし!時間に間に合う運転術」をご覧ください。急いでいる時にドライバーができることたったの2つです。早く出発すること。そして、道を間違えないことです。特に、煽り運転は、この目的においては何の意味もありません。

・フルブレーキの体験会の実施
普通の教習所を卒業したドライバーにとって、フルブレーキングの体験をした方は少ないのではないでしょうか。現在の車にはABSという電子制御技術が使われていて、力いっぱいブレーキを踏めば、最大の制動力が出せるようになっています。しかし、実際にABSを効かせてフルブレーキングを経験した方がどれくらいいるでしょうか?特に、煽り運転をした方の中で、ABSを効かせたフルブレーキングをした経験がある方は著しく少ないものと思われます。

JAFなどが実施する体験プログラムで、ABSを効かせたブレーキングをする機会はあります。しかし、こうしたイベント自体、機会が限られる上、十分な速度からのフルブレーキングではないことがほとんどです。良くて40kmからのブレーキング。ほとんどは、スペースの関係などで30km以下の速度からのブレーキングになってしまいます。しかし、実際に煽り運転が行われているような現場では、50〜60もしくはそれ以上の速度で車間距離ギリギリで走るケースを目にします。この速度域では、条件の良い夏場の晴れの日えさえも、急に前走車が止まったら、車種にもよりますが停止するまで最低でも50mは必要になります。ましてや気温や天候の条件が悪い時やタイヤの点検を怠っていれば、100m近くも止まれないことも十分にありえます。このことを体験していれば、前走車との車間距離を5mや3mといった異常な距離に詰めることはないはずです。いくら攻撃的な性格なドライバーであっても、自身への身の危険性が著しく高いことを体験的に知っていれば行動も変わるでしょう。

以上のように、煽り運転は、いかに「割に合わない」ものかを事実と体験をベースに周知すれば、煽り運転は激減するのではないでしょうか。

自動運転時代はユーチューバーが事故る!?

現在、オーバーヒートなどの故障は減ったのに、JAFへのパンクの救援依頼は増えているといいます。自動車の性能・信頼性が上がっているのに、タイヤのトラブルが増えているのはどういうことでしょうか?

また、近年AT車のアクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が頻繁に報道されています。かつてMT車が主流だった時から比較すると、運転の負担はかなり軽減されているにも関わらず、結果はより重大になりました。かつてのMT車でミスといえばエンスト。ところが、AT車でミスと言えば暴走して建物へ突っ込む事故なのです。

こうした、「進化したはずなのに、結果は退化しているのでは?」という疑念は『リスク・ホメオスタシス理論』というものである程度説明がつきます。長文ですが、下記に引用します。

 

●リスク・ホメオスタシス理論
(引用注;生物学における)ホメオスタシスの基本的メカニズムは「負のフィードバック」機構である。体温にせよ、血圧にせよ、体液中の塩分、糖分、各種ミネラル成分の濃度にせよ、それぞれ体内にセンサーがあって、適正な値を外れると自動的に値を元に戻すための対応策が発動される。
これは、エアコンの室温調整になぞらえれば理解しやすいだろう(中略)。

 

このホメオスタシスのメカニズムがリスクにも当てはまるのではと考えたのがジェラルド・ワイルドである。ワイルドは一九八二年に「リスク・アナリシス」誌にリスク・ホメオスタシス理論を発表し、大きなセンセーションを巻き起こした。

ワイルドの主張の中で、とくに重要な点は以下の二つである。
(1)どのような活動であれ、人々がその活動から得られるであろうと期待する利益と引き換えに、自身の健康、安全、その他の価値を損ねるリスクの主観的推定値をある水準まで受容する。
(2)人々は健康・安全対策の施行に反応して行動を変えるが、その対策によって人々が自発的に引き受けるリスク量を変えたいと思わせることができない限り、公道の危険性は変化しない。

つまり、リスクをとることは利益につながるので、人々は事故や病気のリスクをある程度受け入れている。その「程度」がリスク目標水準である。安全対策で事故が減った場合、人々はリスクが低下したと感じ、リスクを目標水準まで引き上げようとする。なぜならベネフィットが大きくなるからである。したがって、リスク目標水準を変えるような対策でない限り、いかなる安全対策も、短期的には成功するかもしれないが、長期的には事故率は元の水準に戻ってしまうと予測する。

(中略) 技術だけでは事故は減らない
ミュンヘンのABS実験から三〇年たったいま、電子姿勢制御システム、先進クルーズ・コントロール、衝突軽減ブレーキ、衝突回避ブレーキ、車線逸脱警報装置、居眠り検知装置、夜間視力増強装置(ナイトヴィジョン)、インテリジェント速度制御など様々な安全装置が開発された。しかし、これらのシステムを使うのは人間である。人間がリスクを減らしたいと望まない限り、行動はリスキーな方向に変化してベネフィットをとりにいくだろう。(中略)いまの安全水準で十分と思っている人、自分は事故を起こさなと根拠もなく信じている人、もっと速く走りたい、少しでも目的地に着きたいと思いながら運転している人、運転しながら電話をしたり、テレビを見たり、メールを打ったり、カーナビを操作したりする人たちにとって、安全装置は安全性向上ではなく、自分たちの行いたい行動の目的に利用できる便利な装置に過ぎないのである。

安全装置を安全装置として使ってもらうためには、安全への動機づけを高める教育や働きかけ、装置のユーザ・インターフェースの工夫などが不可欠である。さらに、「一台のクルマとそれを操縦する一人のドライバー」という枠内で安全を図ることの限界に気づき、広く交通環境の中での機械・設備・人間(複数の交通参加者)・組織の相互作用の視点で安全性向上を目指す視点が必要である。

 


以上のように、安全性というものは、新たな安全技術だけで担保できる訳ではありません。教育など社会的な合意に基づく取り組みがないと、まったく受け入れられないと言っても良いでしょう。自動ブレーキを試すために、ディーラー営業マンの指示のもと事故が発生したというケースもありました。これも「自動運転」という言葉のイメージだけが独り歩きして、社会の受け皿ができていないために発生してしまった事故と言ってよいでしょう。


現在は、0歳代~10代の若年者における死亡原因の多くが交通事故だと誰もが知っています。道路上が危ないことを知っているので、交通教育を幼いころから行います。しかし、自動運転の時代では、こうした教育への不要論が出る公算が大きいと言えます。理論上は事故が起きないとされていますし、場合によっては無人車も走ることになるからです。その結果として、数は少ないでしょうが自動車との事故、自動化されない自転車などの交通との事故が増えてしまうといった懸念があります。

この理論から言えば、完全な自動運転が実現した交通社会であっても、現在のユーチューバーのような方が、どれだけ事故を防げるのかという実験を公道で行おうとする動きも出てくるでしょう。つまり、まったくリスクを無くす、最小化するという目的においては、新技術だけが解決策ではないということが言えるでしょう。むしろ、社会的な取り組みの重要性の方が増してくるように思えます。

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東京都内において、死亡事故は区部で足立区・江戸川区、市部で町田市が多く発生しています(2018年集計※)。

自転車で多い事故は、自転車同士の出会い頭の事故、つまりブランドになっている交差点などでの衝突です。特にお互いに速度が出やすい電動自転車やスポーツ自転車は、交差点での充分な減速が必須です。

歩行中の死亡事故では、横断違反での衝突が多く発生しています。信号無視や横断禁止場所での横断などです。他には酩酊徘徊や飛び出しなどが原因となっています。歩行中は、「過度に飲酒しない」「横断歩道と信号は必ず守る」という2点だけを押さえておけば、かなり事故に遭う確率を減らすことができます。

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AIの弱点

自動運転にはAIの活用が肝となっていますが、逆にAIだからこその弱点というのも論じられています。
「知能」という名前から、万能感を漂わせていますが、実情は下記の記事にある通り、通常のコンピュータプログラムの延長上にあるものです。
そのAIに運転の全てを頼ることができるのかどうか。これには多くの疑問がつきまといます。長文ですが、記事を引用します。

AIの弱点に振り回される
  これ(引用注;2018年アリゾナで発生した自動運転実験車による死亡事故の原因)は現在のAI(人工知能)の持っている典型的な弱点である。現在のAIというのは「人工(アーティフィシャル)」の「知能(インテリジェント)」とは名ばかりでビッグデータと呼ばれる膨大な情報を統計的に処理して、人間に似た判断へと誤差を縮めていく、つまり統計マシーンに過ぎない。

このAIについては、ディープラーニング技術といって、いかにも「ディープな」思考ができているようなイメージが広まっているが、実際にコンピュータが行なっているのは、ただただ巨大なデータを処理する中で、浮かび上がる特徴的な傾向を集めていく、そうした作業を繰り返しているだけだ。もちろん、その作業自体は多層化されて高度化されている。だが、マシンとして「人間と同じロジック」で判断する能力には至っていない。

その判断のアルゴリズムを作るには、コンピュータが人間の判断を学ぶということがよく行われる。この「人間の判断の学習」だが、実は意外な方法で行われている。近年、ウェブ上で物を買ったり、本人確認をするような場合に、入力しているのは「ロボットではありません」ということを確認させられることがある。

これは「リキャプチャ(reCAPTCHA)」というウェブ上のサービスで、ユーザーは「妙に歪んだ文字」を読まされて「ロボットでないことを証明するために間違えないように読まなくちゃ」とプレッシャーを感じながら入力しているわけだが、このサービスにはウラがある。システムの側では「人間が認識するスペリングの読み方」という「正解」は持っているようで持っていない。反対に、一人一人のユーザーが、妙に歪んだ文字を「読み解いてスペルを入力する」ことで、システムの側が「そうなんだ。人間はそういう風に認識するんだ」という膨大な統計データを集めているのである。ある意味では、誤答の持っている揺れの傾向を調べているのである。

このリキャプチャを開発したのはカーネギーメロン大学だが、その後、その部門をグーグルが買収して現在はグーグルの子会社になっている。そしてグーグル買収前は「OCR(光学式文字読み取り装置)の認識のために人間の判断をマネする」ための活動が主だったのが、今は違ってきている。というのは、グーグルになって以降は、画像を見せて「この中で道路標識はどれですか?」とか「車はどれですか?」、あるいは「商店はどれですか?」などと尋ねてくることが多くなった。

これも種明かしをすると、「不正解者をロボットとみなしてエラーにする」機能もあるのだが、同時に本音として「人間がどんな判断をするのか」を必死になって「ビッグデータ」になるまで収集しているのである。言うまでもなく、標識とクルマの認識は自動運転車向けであり、商店の判別は、ストリートビューを撮影した後に、広告営業をかける対象を絞り込むためだ。そのためにAIに「どんなビジュアルのパターンだと、民家ではなく商店なのか」という判断を学習させているのである。
引用元;自動運転「戦場」ルポ 冷泉彰彦

 


上記の記事でも述べられている通り、AIは統計マシーンであると言えます。膨大なデータを、特定のカテゴライズ処理を経て、確率を計算し、目の前の物体がどのカテゴリーに属する可能性が高いのかを判断する訳です。つまり、結果としての過去の数字を積み重ねることによって、確率的に予測を立てるというスタイルです。そこには、人間のように「なぜそうなるのか」「その結果何が起こりそうか」といった意味づけという概念はありません。

例えば、アリゾナ州の事故のエリアでは、広い道を(信号もないのに)横断しようとする歩行者がもともと多いそうです。AIは、何度も走行学習したり、危険度合いの情報を含むマップデータを読み込んだりして、「ここは無理に横断する歩行者が多発する地点だ」と認識することは可能だったはずです(事故発生の時点ではそこまでしていません)。しかし、なぜこのエリアに無理な横断をする歩行者が多いのか。その結果、どんなことが付随して発生しそうか、といったことまでは、AIは感知しません。

実際には、事故が発生したエリアは、道路の片側に住宅街、反対側には大型シネマを含むショッピングセンターがあるそうです。ショッピングを終えた人が、横断歩道のある交差点まで歩くには遠いため、帰宅のために広い道路を横断する歩行者が後を絶たないそうです。ということは、近所の住人は、車ではなく徒歩や自転車で買い物をすることも多いため、荷物を抱えたまま道路を横断することが予想されます。被害にあった女性も、荷物を運ぶために自転車で出掛けて、大荷物のために自転車を押して歩いたのかも知れません。

このように、意味づけを元に予測する人間と、「無理な横断多発地点」という統計情報だけに基づいて判断するAIとで、運転スタイルが異なるのは当然です。しかし、人間は自分の運転スタイルと異なる場合、恐怖を感じることが知られています。

こうしたAIの性質を、人間的な行動に近づけることが将来的に難しいのであれば、いっそ窓などを全て無くして、外の景色見せないことで、運転スタイルをブラックボックス化した方が受け入れられやすいのかも知れません。事実、車内に運転手がいなくてもロープウェイやジェットコースターなどは、その動きを誰もが受け入れています。自分でも運転できる乗り物に、違った運転スタイルで同乗させるというのは、案外敷居が高いのかも知れません。

こうしたことから、当面はAIの弱点の克服と、判断の仕方を人間の直感に近づけるというのが、当面の目標になるのではないでしょうか。

AIディープラーニングの限界

AIを駆使した自動運転の実験や、限定的に商用利用する試みが広がっています。特にITの先進地区、シリコンバレーを抱えるアメリカでは、先進的な実験が次々と行われているようです。

そんな中、2018年にアリゾナ州で発生した自動運転実験車による衝突死亡事故について状況をまとめた記事が入ってきました。この、人類が初めて経験した、自動操縦による車が人を轢いてしまったという事故の原因が分かってきたようです。そこには、AIのジレンマを垣間見ることができます。下記の引用記事をご覧ください。

 

(アリゾナの事故を受けて)
これに対して、事故から約2ヶ月後の2018年5月7日になって、雑誌『フォーチュン(電子版)』が関係者を取材して得た情報として伝え、さらに連邦交通局が公表した事故調査の結果として公表されたところでは、自動運転システムとしては「対象となる物体」は認識していたそうである。少なくとも、ライダーが無効化されていたり、カメラが認識しなかったといのではないようだ。では、どうしてブレーキの指示が出なかったのかというと、システムが「停止する必要なし」という判断を下し続けたからだという。

 

自動運転車はカメラによる映像情報、レーダーの情報、そしてライダーによる空間スキャン、そして至近距離においては超音波のエコー情報などを「つねに収集し続け」ている。その情報つまり何らかの画像を分析して「当面、自車が進行する方向に障害物がない」ことを確認しながら走り続けてる。音響センサーによる外部の異常音検知もこれに加わる。

その際の判断だが、人間のように理詰めの判断を直感的に瞬時に下すようにはできていない。たとえばシステムは「止まれ」の標識は認識するが、その標識が歪んだり変形している場合に、人間ならばその物体の位置や質感などを感じながら「標識は標識だ」と瞬時に理解する。だが、システムの場合は、傾いたり一部が欠けている標識を「同じ止まれの標識」だと認識するためには、それこそ何十万件という画像処理を経験する中で獲得したアルゴリズム(論理の流れ)によって判断するしかないから、そのレベルに達していなければ「何かを検知」しても、それが「認識不可能(不明な物体)だが危険性はない」と判断した場合は、そのまま進むこともありうる。なぜかというと、「よく分からない」と考えるたびにシステムが停車命令を出していたら乗り心地が悪くなるし、高速の場合だと追突事故の原因にもなりかねないからだ。

報道によれば、今回の事故はシステムが「不明な対象物体」として、停止命令を出さなかったところに問題があるのだという。「風で舞い上がった新聞紙」とか「舞い落ちる落ち葉」といったカテゴリーに落とされていた可能性がある。
引用元;自動運転戦場ルポ

 


今回の事故は、センサーがきちんと人(と自転車)を捉えていたにも関わらず、そのまま速度を落とさずに直進を続けても良いと判断してしまったことに原因がある模様です。判断を下したコンピュータ、つまりAIに問題があったということです。記事では「不明な対象物体」と表現していますが、つまり、AIがディープラーニングをした段階ではデータが不十分である物体です。これに対する認識と、その対処方法に問題があったと考えられます。

学習不足というのはAIだけではなく、人間にももちろん起こり得ます。何かがあるように見えるが、それが何だかまでは分からない。夜間ライトが2つ見えるが、対向する自動車なのか、並走するバイク2台なのか、はたまた自転車なのか、はっきり分からない。道路上にダンボールに見える何かが落ちているようだが、それが何なのか、箱だけなのか中身があるのか、はっきり分からない。このような場面で、人間のドライバーならば、少しだけ速度を落として周囲の車の状況を確認したり、夜間ならライトを上向きにして状況を確認しようとするでしょう。その結果、ダンボール片や新聞紙などであれば、「なーんだ」とつぶやいてそのまま走行していきますし、機材などの落下物であれば、車線変更したりして避けるでしょう。

今回の事故では、このように「分からなければ少し減速する」「何かがありそうだということを周囲にアピールする」「ライトを上向きにする」「(必要なら)軽くクラクションを鳴らす」といった、人間であればごく自然な動きを、ひとつも行わなかったというのが、もっとも怖い点です。それどころか、まったく減速せず、回避するハンドルを切ることもなく、自転車を押す女性を真正面に捉えたまま走り過ぎてしまった訳です。これが、機械が暴走したときの怖さです。自動運転の実験車は、法定速度を守るように設定されますから、決して飛ばしていた訳ではありません。そこから僅かでも減速していれば、衝撃は大幅に少なくなっていたことが想像されます。

もしセンサーが捉えたものが何なのか分からなければ、早めに減速する。後続車にも「何かある」と思わせるように、ブレーキランプを光らせながら、僅かに減速し、問題ないと分かった時点で速度を回復する。近づいてもなお対象物が何なのか分からなければ、安全に(決して急ブレーキではなく)減速していき、最終的には余白を残して停止する。このように、人間にとって自然な動きにすることで、学習不足のもの、未知のものに遭遇しても信頼できるAIになるはずです。以前グーグルの無人運転実験車両が、何度も後方を追突されていましたが、上記のような自然な減速ではなく、急ブレーキを多用していたために追突されたと思われます。周囲の流れに配慮しつつ、よく分からない状況が前方にあれば徐々に減速する。このように、人間的な動きを忠実に追求していくことが、人間のドライバーと混在しながら自動運転車を普及させていく道筋になるのではないでしょうか。

自動運転車のAIが暴走する危険性

開発が進んでいる自動運転技術。そのキモとなるのは、人工知能、いわゆるAIです。従来のコンピュータによるプログラムは、決められた通りにしか動作しないとすると、AIは自ら学習したことに基づいて独自に判断を下すことができます。これだけ聞くと、人間にとても近く、運転だけでなく色々な分野で人間に取って代わる時代も近いのではないかと考えてしまいます。しかし、実態はそうではなく、看過できない問題点をいくつか孕んでいるようです。下記の記事をご覧ください。

 

●自動運転車はなぜ事故を起こすのか…人間は「命に関わるAI」を使いこなせない?

 

―人工知能が人間を支配する2045年問題など、巷(ちまた)では現実感のないAI脅威論が語られることが多いですが、“人間の生死に関わる問題=AIが人間を殺す日”はすでに私たちの足元まで迫ってきていると…。そんな中で今後、AIはどんな方向へと進み、それは人類とどう関わっていくのでしょう?
小林 AIの開発競争はますます過熱し、今後、主流になっていくのが「ニューラルネット(ディープラーニング)」です。これは簡単にいえば脳の仕組みを模倣し、人間がいちいちルールを教え込まなくても、自ら学んで賢くなる機械学習能力を備えた自律型のAI技術のこと。
例えば「自ら標的を定めて突っ込んでいくミサイル」も「病気の発症予測をする医療用AI」も「完全自動運転車」も、この技術が不可欠とも言われます。が、このニューラルネットは内部の情報伝達ルートが複雑すぎて、AIの研究開発に携わる技術者でさえ、その動作メカニズムや思考回路を把握しきれなくなる“ブラックボックス化”の問題が懸念されています。
ブラックボックス化は今後、例えば診断や治療にAIを導入する病院が出てきたとして「この患者は○○という難病に罹(かか)っていて、治療には○○という新薬が有効」とAIが判断しても、その理由や根拠が担当医にもエンジニアにもわからないという事態に繋がります。
また、ニューラルネットを搭載したAI囲碁ソフトが対局中に突如、狂ったような手を連発して自滅することがありますが、そのソフトを開発したエンジニアは「なぜシステムが暴走したのか私たちにも原因はわからない」と言います。これも内部メカニズムを把握できないからです。
現代のAIは、確かに驚くほど高い精度で正解を導き出すことができます。でも、だからといって“ブラックボックス化したAI”を無条件で受け入れ、私たちの生死に関わる重大な判断を委ねることが、果たして賢い選択といえるのかどうか…。
この辺りで一度立ち止まり、人間を不幸にしないAIとの付き合い方を冷静に考えるべき時にきていると思います。
(後略)
引用元;エキサイトニュース

 


記事にあるように、大きな問題点となりそうなのが、判断に至るプロセスのブラックボックス化です。この記事では、医療や囲碁ソフトなどが例示されています。他にも、マイクロソフト社が提供していたネット上のバーチャルキャラクターが、モラル上問題のあるメッセージを連発して一時休止に追い込まれた例も同様です。どのような学習内容が、問題行動につながったのかが、開発者本人にも分からない訳です。

AIが思わぬ判断を下すようになった場合、非常にコントロールが難しいものだと思われます。通常のプログラムのデバックと異なり、学習プロセスは膨大であり、逐一遡っていくのは現実的ではありません。また好ましい学習をするように、部分的に方向付けをしていくのも難しいでしょう。つまり、人間の手が掛からない「自律」へ向かわせると、「管理不能」に向かっていくというジレンマがある訳です。人間の意図を汲み取って管理しやすいようにするには、自律度合いを下げる形になり、自動化、ロボット化から遠ざかってしまいます。

さらに自動運転のプロジェクトでは、別の問題も見えてきます。学習という面に限れば、なるべく多くの車両に様々なケースに遭遇させて、膨大な道路上の「ふるまい」を学習させたいところです。一方で、そうした学習を統合してひとつの優れた学習済みAIを作るのは困難をきわめるでしょう。個々の車両が遭遇したケースは場所も日時も天気も路面も、車両サイズや排気量、タイヤ摩耗度などまちまちであり、一律に同じケースとして統合できるものではありません。個々のケースを人間が検証しながら学習させようにも、多くのデータがブラックボックスと化していれば、膨大な人的資源が必要となり無人化の方向性とは矛盾します。かといって、個々の車両だけに適用される、その車両にオンリーワンのAIということに留めると、走行距離が少ない車両は学習深度が低く、また車両によって判断が異なってしまい実際の路上での「ふるまい」が変わってしまうという問題があります。

マイクロソフトのAIキャラクターのように、SNSにメッセージを発信するだけなら、問題点があればサービス休止をすれば良いでしょう。しかし、車の運転をAIに任せるとなると、万一好ましくない判断をしてしまった場合は、即人命に関わることになります。事故が発生する度にリコールしているようでは、社会的な信頼を得ることはできないでしょう。このあたりが、自動運転車の開発に当たって、非常に難しいところではないでしょうか。

自動運転バスの事故

ラスベガスで乗客を乗せた初の自動運転シャトルバスで、事故が発生しました。期待とは裏腹に、まだ人間の運転に近づくまでには、かなり時間が掛かりそうだという印象を受ける事故内容です。

 

●期待の自動運転バス デビュー早々衝突事故 米国

全米初の自動運転シャトルバスのデビューは、ほろ苦いものとなりました。 

アメリカのラスベガスで8日、全米で初めてとなる自動運転シャトルバスの運用が始まりました。
しかし、開始わずか1時間後にトラックとぶつかる事故が起きます。地元警察によりますと、事故の原因はトラックがバスに気付かずにバックしたためということです。
このシャトルバスは、ラスベガス観光の新しい目玉として期待されていて、乗るのに長い行列ができるほど人気でした。幸い、この事故でのけが人はいませんでした。
このシャトルバスは約1年をかけて進めてられてきたプロジェクトで、テストでは事故は一度もなかったということです。

引用元;ヤフーニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20171110-00000049-ann-int


このニュースを受けて、多くの人が抱いた感想は、「バスを人が運転していたら、ぶつかる前にクラクション鳴らしてたはずだ」というものです。状況にもよりますが、普通のドライバーであれば、自車に気づいていないと思われる前走車に、バックランプが点いた時点でクラクションを鳴らすのではないでしょうか。危険を回避するためにクラクションを鳴らすのは当然の行為です。

事故を起こしたトラックも自動運転の車だったら事故は起こらなかった、という意見もあったようです。しかし、これは極論であり、ジオラマのようなミニチュアの世界の中で、たくさんの自動運転ミニカーを走らせるだけであれば、完璧に事故なく縦横無尽に走らせる技術は既にあるはずです。しかし、それでは人間(や荷物)を運ぶという、車の本分を果たしません。人間の乗り降りはもちろん、人間が道路を使うというリアルワールドで自動運転車を実現させるのであれば、次のことが求められます。すなわち、人間のドライバーが回避できるタイプの事故は、絶対に起こさないこと。その上で、人間のドライバーよりも事故率が低いこと。メーカーは、後者の「事故率」ばかりに目を向けて、前者の「人間なら起こさない事故」を防ぐことに無頓着であるように見えます。つまり、上記記事のシャトルバスのような、クラクションひとつで防げるような事故を、決して起こさないことが非常に大切なのです。なぜなら、たとえ全体の事故率が低かったとしても、このような事故をひとつでも起こすと、利用者の信頼を損なうからです。「やはり人が運転した方が安心だ」となってしまいます。

あらゆる道路で安全運航できる自動運転のためのAIの開発には相当時間が掛かることが予想されます。それまでの間は、できる限り人間との接触を避ける方向で開発するのが折衷案でしょう。その際、電車や新都市交通が採用している安全対策が参考になるのではないでしょうか。


●ゆりかもめや舎人ライナーなどの新都市交通が自動運転のために採用している対策

  • 駅舎はガラス壁とホームドアで完全に人間をホーム室内に留める、閉じ込める
  • 架線を高架とすることで人間だけでなく動物や風による障害物の侵入を避ける
  • 整備歩道を架線と並行にほぼ全線に設けて万一の人的対応がとれる体制を敷く(職員が車両真横まで駆けつけることができる)
  • 緊急時は人間の運転士が運転できる体制をとる

 

ポイントは歩行者つまり人間と、車両との分離です。あらゆる種類の人間の動作、行動を予測するのはAIと言えども不可能です。システムに予測させるのが難しいのであれば、極力難しい場面を避ける、遠ざけるしかありません。そこで、新都市交通などでは上記のように、徹底して車両と人間との交わりを遮断し、完全停車している場合に限って、「乗客のみ」を車両内に入れる、または出すということによって、自動運転を実現しています。

これは車でも同じことで、人間との接触を完全に分離することができない限りは、完全な自動運転は実現しないでしょう。よく言われる「高速道路のみの自動運転」も、完全なものにはできません。新都市交通の徹底した「不確定要素の排除」が、高速道路ではなされていないからです。事故やパンクなどのトラブルで路上に人がいる場合もありますし、緊急工事や落し物拾得で路上に人が立つ場合もあります。また野生動物が路上に侵入することもしばしばありますし、トラックなどから積み荷の落下や、脚立の落下もよく起こります。こうした不確定要素に溢れる高速道路では、新都市交通の専用架線のようにはいかないでしょう。

このような現状であるにも関わらず、上記のニュースのように、人を乗せるバスで自動運転を実験しようという動きが各地であり、日本でもスタートしています。技術が確立していないにも関わらず、性急な実験を実施することは、不測の事故を起こしてはネガティブな印象を社会に与え、結果として自動運転の普及を妨げるだけです。まずは、「人間のドライバーが起こさない事故は、決して起こさない」ということに焦点を絞り、人間の直感に寄り添った技術を地道に開発していくことが大切ではないでしょうか。誰もが利用できる車両になるには、何よりも「信頼できる」というあいまいな乗客の直感が大切だということです。このあたりを、デジタル思考に陥りがちなシリコンバレー組が理解することが肝心なことでしょう。

 電装系の不具合

震災や津波などの被害で停電してしまった時、家庭ではガスファンヒーターや、石油ファンヒーターが動かなったという報告が多数あったそうです。電気が止まったとしても、ガスや石油が燃料の暖房器具なら使えるような気がしますが、そうではありません。操作パネルや着火機構が電動であるため、いくらガスや石油が充分でも、使用することができないのです。

これと似た事象が、自動車でも発生しうることが、次のニュースを見ると分かります。一部引用した記事をご覧ください。

 

2017年12月22日、韓国日報によると、韓国の自動車メーカー現代(ヒュンダイ)・起亜(キア)自動車の一部のモデルに搭載された8段自動変速機が突然5段に固定される現象が発生している事が分かった。

この現象は今年4月頃から「グレンジャーIG」(現代自動車の大型セダン)の一部同好会で知られており、同好会の掲示板には、グレンジャーIG のオーナーを中心に走行中に変速機が突然5段に固定されたり、停車後の出発時に変速が行われていないなどの異常を訴える文章が掲載されていた。

当初、現代・起亜自動車は、その原因としてミッションオイルが十分に予熱されていない状況での走行や、自己診断装置(OBD)機能が搭載された「イベントデータレコーダー」の電子制御装置の干渉と判断したが、グレンジャーIGだけでなく、8段自動変速機を搭載した「ソレント」(起亜自動車の中型SUV)、「マックスクルーズ」(現代自動車のクロスオーバーSUV)など他の車種でも同問題が発生しており、最終的にミッション制御装置(TCU)の異常によるものと結論を下した。

同問題への対応として、9月ごろから無償でTCUの更新を進めているが、更新後もまだ同問題が発生している事から、現代・起亜車はクルーズコントロールスイッチ、スピードセンサーなど、トランスミッションからの異常感知信号以外の信号異常時にも一種のセーフモードに入り5段ギアの固定現象が発生する事があると説明している。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは

「今の車でオイルが十分に温まるまで暖機運転が必要だなんて聞いたことがない」
「現代自動車には8段変速機の技術がないって事だ」
「問題が発生してからその対策をする。いつも対処療法だ」
「一言で言って未完成車じゃないか」

など、現代・起亜自動車グループへの批判の声が多く寄せられた。

また、
「1段ギアの車だね」
と、現代・起亜自動車グループを皮肉る声もみられた。

その他に
「車には乗らないのが一番だ」
とするコメントもあった。
(翻訳・編集/三田) 引用元;
https://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20171224/Recordchina_20171224034.html

 


どの車においても、トランスミッション本体は基本的に機械系であり、MTやATなら歯車、CVTならベルトを動かして機能しています。MTは手動であるため、基本としては人間が直接レバーを動かすことで機械系を操作します。しかし、ATなどの変速が自動化されたトランスミッションでは、機械系を自動で動かすための制御部分に電子的な仕組みが使われています。そのため、制御部分に不具合が発生すれば、一切機能しなくなります。トラブル時に手動でカバーする手段というのは用意されていません。

今回はトランスミッションという変速に関わる部分のみの問題としてクローズアップされましたが、今後はこの流れが加速する恐れがあります。

新技術の開発の中心が自動運転へと向かうに当たって、メインとなるのは電装系です。現在ソフトウェアの開発競争といった様相を呈していますが、プログラムの中身もさることながら、そのプログラムを実装するためのハードウェアの信頼性が重要になります。基盤やセンサーなどの電子部品を保護するためのノウハウはすでに自動車メーカーにありますが、今後開発される自動運転に必要なハードウェアは従来のECUの比ではない熱を持つものと予想されます。大量の高解像度画像や映像を絶え間無く高速処理することになりますから、据置コンピューターでも排熱に苦労するところを、どう車両で実現するか。バッテリー消費の激しい演算を、どのように安定稼働させるかというのは大きな壁になるものと思われます。同時に、これらの電装系が不具合を起こせば、やはり車全体が機能不全となり、記事のような問題を起こすことになりかねません。

今後は、制御系の電子部品は、増えることはあっても減ることはないでしょう。そうなると、信頼性の確保と並行して、万が一故障した場合のアナログなバックアップ手段を設けられるかどうかがポイントとなりそうです。飛行機でも、オートパイロットに不具合が生じた際の、マニュアル操作の手段はバックアップ用として存在しており、乗務員も訓練を重ねています。これは安全運行の上では当然の思想でしょう。しかし、制御系を担うシリコンバレー系のソフトウェアメーカーが、ハンドルもペダルもない「運転席のない車」を理想の自動運転車として開発を目指している点が気になります。ハードウェアでもソフトウェアでも、システムに100%というものはなく、一定の割合でトラブルは発生します。その際に何の人的回避行動を取ることが許されず、暴走を始めた密室の中で衝突を待つばかりという状況になったらどうでしょう。万が一そのような事故が1件でも発生し、その時の状況を皆が想像すると「自動運転車は怖い」という世論が形成されるでしょう。例え、自動運転車の方が事故件数自体はとても少なかったとしても、です。つまり、機械の都合で人間の意思とは無関係に動くのではなく、人間の直感に寄り添って動くことが何より大切だということです。

機械駆動の部品を電子制御で動かす際も、そのように人間の直感に寄り添った動き、停止、バックアップ手段を備えておくことが必要になるのではないでしょうか。

 

関連記事へ【電動化による弊害について】

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米国で、自動運転の実験車およびテスラなどのオートパイロット中の車における事故が相次いで発生しています。実際に発生している事故の種類は、いろいろなパターンがありますが、今回のテスラ車の事故は、完全に停止中の車に追突したということですので、システムの不備がうかがわれるものです。ニュース記事をご紹介します。

 

【ニューヨーク=有光裕】米カリフォルニア州の警察当局の発表によると、29日午前11時頃、同州のラグナビーチで、米電気自動車大手テスラ製の乗用車が運転支援機能の「オートパイロット」で走行中、停止中のパトカーに追突した。

 

乗用車はセダンタイプで、運転手は軽傷だった。パトカーはスポーツ用多目的車(SUV)で事故当時は無人だった。乗用車はパトカーに衝突した衝撃で、右前方が大きく破損した。警察当局が事故の原因を調べている。

米国では、オートパイロットで走行中だったテスラの車両で事故が相次いでいる。同社は、オートパイロットを使用しても運転中は必ずハンドルに手を置いておくよう、利用者に注意を呼びかけている。

引用元:読売新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180530-00050050-yom-int

 


事故を起こしたテスラ車はモデルSで、追突されたパトカーは全損するほどの衝撃だっということです。

初の自動運転車による死亡事故の例となったUber社の実験車両もそうでしたが、センサーが異物を感知したにも関わらず、コンピューターが「通過して良い」と判断したものに関しては、一切スピードを落とさずに突っ込んでしまうという点に怖さを感じます。人間のドライバーならば、雨天時や夜間など視界が悪かったり、道路上にあるものが何かよく分からない場合は、とりあえず徐行するなどの対応を取るのが普通です。しかし、デジタル機器の常識としては、OKかNGかの2択ですので、人間の感覚とはかけ離れた挙動になってしまいます。実際にはプログラムの調節次第で、人間の直感に近い挙動にすることは可能なはずですので、まずは人間の感覚に寄せるという意識改革が必要になるでしょう。

そして、これらの事故の根本的な原因は、システムへの過信があります。特にテスラ社の宣伝方法に問題があり、「自動運転」という名称を使ったり、「オートパイロットは一般の車よりも3.7倍安全である」という声明を出したりしたことは、上記のような事故の遠因を作ったと言われても反論できないでしょう。実際にはハンドルを両手で握り、しっかと前方を注視していないといけないシステムであるにも関わらず、その事実よりも「自動」「安全」というメッセージの方が強く伝わり過ぎた側面があるからです。そもそも、一般の車と比較して、事故率などを測ることには何の意味もありません。当サイトの別記事でも述べている通り、「人間ドライバーならば起こさない事故は、決して起こさない」ことが最も大切なのであり、この前提がない限り、自動運転車の普及はとん挫してしまいます。この市場のパイオニアになりたいという姿勢は、とても潔いものですが、それだけに安全への配慮は最優先にして欲しいところです。

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