変速(シフト)
AT車では不要な「変速操作」が、MT車では必要になります。そもそも、なぜ変速が必要なのでしょうか。
仮に、1速ギアしかなかったらどうなるのか考えてみます。歯車の大きな1速ギアは、一番力が大きいのが特徴です。力が大きいので、急な坂道でもラクに登ることができます。しかしその反面、スピードはあまり出ません。頑張ってアクセル全開のレッドゾーン(※写真の赤い箇所)まで踏んだとしても、30~40km程度がせいぜいでしょう(これは車種にもよります)。
反対に、4速や5速といったギアは、パワーがない反面スピードが出ます。スピードが出る、というと「加速が良い」と勘違いされがちですが、違います。どちらかというと、同じ速度を保つことが得意なのです。例えば、オーバートップと呼ばれる5速ギア(車種によっては6速)は、高速道路などでの巡航用です。つまり80km~100km位の速度を保つために適しているということです(速度幅は、あくまで例です)。
加速だけでいえば、一番力のある1速が一番優れています。つまり「加速=瞬発力」、「スピード=速度保持」ということです。例えるなら、1速や2速といった低いギアは、陸上の短距離選手のようなパワーと瞬発力があり、5速や6速といった高いギアは、マラソン選手のように軽さと一定速度の保持が得意なのです。
低いギア・・・「加速=瞬発力」に優れる
高いギア・・・「スピード=一定速度の保持」に優れる
これら性質の異なるギアを、状況に応じて変えていくのが変速という操作です。ですから、いつでもスタートの1速から順番に必ず5速まで上げなければいけない訳ではありません。急なつづら折りの坂道を登るときは、1速から2速までしか使いませんし、高速道路ではほとんど、4速より上しか使いません。また市街地では主に3速で走ると流れに乗りやすいのです。
なお、こうした変速のタイミングは、エンジン回転との兼ね合いで決めます。今のギアが適正なのかどうかは、タコメータのエンジン回転を見ることによって、知ることができるのです。これは、適正なギアに合わせることで安全に運転したり、燃費を保ったり、小気味の良い運転をする上でとても大切なことです。
この変速タイミングの取り方や、シフト操作の基本的な方法は体系的に身につける必要があります。豆知識のような部分的なコツを寄せ集めるだけでは、スムーズな操作は出来ません。下記のような項目も含めて全て身につけたい方は、ぜひMT車攻略マニュアルをご参照下さい。
- シフトの入れ方、抜き方
- ショックの出ないシフトアップの仕方
- 2種類ある、シフトダウンの仕方
- タコメータの見方
「どれがタコ?」
思わず教官に聞いてしまったのは、30代の男性Sさん。
タコメーターはとにかく発進の時に、チラッと見るだけ。
後はスピードメーターさえ、あまり見る余裕がない。
スピードメーターは、分かる。
制限速度を守る為に、見る必要があるから。
だけど、タコメーターは何の為にあるの?
構内の教習では、苦手だった発進で、
何とかエンストしなくなったSさん。
路上に出てから今度は、ギアチェンジが
苦手になりました。
「ガク~ン」
シフトアップの度に、車が大きく前後に揺れてしまう。
「もっと半クラッチを丁寧に!」
教官が言う通り、自分は本当に半クラッチが
ヘタなんだと思っていました。
「違うじゃないか!」
マニュアル車のマニュアルを見た、Sさんの驚きです。
タコメータの「本当の」使いかたを知った、Sさん。
ギアチェンジだけではなく、操作全体のリズムがわかった。
「マニュアル車なのに、運転、スムーズですね」
若葉マークであることを知らない、知人から言われた言葉。
これが、Sさんにとって何より嬉しかったようです。
その、スムーズで楽しいシフト操作のコツは、MT車攻略マニュアルで。
MT車攻略マニュアル
「今日からシフトが愉しくなる!意外なタイミングの取り方」の章で解説しています。
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