運転免許を取ったばかりの初心者の方は、
運転していてドキドキする状態を、早く何とかしたいと思っているでしょう。

いち早く慣れたドライバーのようになるために、交通の流れに乗ったり、
右左折や車庫入れをスムーズにこなしたいと思っているかも知れません。

「ぶつけてしまわないように、技術を上げたい」

とういう気持ちは、自然なものです。
しかし、早い段階で必ず覚えておいて頂きたいことがもうひとつあります。

「ぶつけてしまった時の対応も、大事なスキル」

だということです。
試しに、次のクイズに三択形式でお考え下さい。

もし、あなたが事故に巻き込まれてしまったとします。
あなたならどう対応しますか。
(答えはページ下記に記します)

 

 Q1. 相手が「警察は呼ばなくてもいい。示談しましょう」と伝えてきました。
<1>詳しい知り合いを代理人に立てる
<2>それでも警察を呼ぶ
<3>示談に応じて、有利になるよう交渉する

 

 

 Q2. シートベルトに締め付けられた衝撃で、胸がひりひりしています。
血は出ていませんし、大きな傷痕もありません。
<1>その場で警察に救急車を呼んでもらい病院へ行く
<2>事故処理を終えてから、帰りに病院へ行く
<3>もし症状が悪くなったら、相手に伝え病院へ行く
 

 Q3. 保険会社から連絡がなかなか来ません。
<1>連絡があるまで気長に待つ
<2>保険会社に何度も連絡を入れる
<3>事故の相手方に連絡を入れる

如何でしょうか。迷わずに正しい判断ができたでしょうか?
実際には、これらのことを知らなくても、危機感を抱かない人が多いのが現状です。
そして、次のように考えているのです。

「結局、保険会社に全部任せておけば大丈夫」

確かに、高いお金を出して保険に入っているから、一切を任せたいという気持ちは分かります。

ところが、そうではありません。
実際に事故を起こすと、これが甘い考えであったことに気づく人が多いのです。

ひとたび、事故が起こってしまうと、どうなるでしょう。
自分が初心者マークをつけていたとしても関係ありません。相手は眉間にしわを寄せて、怒鳴り声であなたに詰め寄るかも知れません。自分の車には、相手の車のボディと同じ色の傷がはっきりついています。震えた手で、慌てて車検証を探したり携帯電話を取り出したりします。そうこうするうちに、周りに野次馬のおばさんやおじさん達が集まってきました。助手席に初めて乗せた友人は不安そうな顔で待っています。

こんな時、知識をつけておかずに、あたふたしていては、事故の相手はもちろん、同乗者や家族にも迷惑を掛けることになり兼ねません。それどころか、事故対応の知識がないと、どんどん不利な状況に追い込まれることも、往々にしてあります。技術的には、たった1回の運転ミスでも、対応を誤ると、1生ついて回るものになってしまいます。

事前に知識武装をしておかなかったが為に、予想外の展開に巻き込まれてしまった方の実例をご紹介しましょう。Shift-UP Clubの取材に応じて下さった、埼玉のとある商店主の方のケースです。仕事で車を使っている方です。下記は、そのお話を文章にしたものです。

 

 

  もらい事故で、思わぬ大出費
 

事故写真イメージ1夕方5時位、練馬区の目白通りを走行しているとき、区役所のすぐ近くでした。私は、東松山の方向に向かって走っていました。ちょうど渋滞が始まった所でした。いわゆる渋滞の最後尾です。そして信号で車が止まったので、伝票を整理しようとして目を通していました。

その時に不意に「ゴーン」という衝撃がありました。

追突されたのです。実際には、それほどの強い衝突ではありませんでしたが、はっきりとぶつけられたと分かる衝撃です。

車を降りてみると、双方の車もへこんだり、傷ついたりしている所は、ほとんどありませんでした。もし私が、後ろの様子をミラーで見ていたり、心の準備が出来ていたら、何ということは無かったと思います。でも、資料を見ながら下を見ている状態だったので、完全に不意を突かれました。この時から、ムチ打ち症と、慢性的な頭痛に悩まされることになりました。

相手は70歳位の男性でした。その相手の人が降りてきて、「どうします?」というので、「どうしますも何も、事故が起きたんだから警察に届けましょう」という風に伝えて、早速警察を呼ぶことにしました。

しかし、その後の対応を誤り、警察では物損事故扱いになってしまい、病院はたらい回しにされ、さらに保険会社からの療養手当の対象から外されることになってしまいました。その結果、現在も苦しんでいる偏頭痛に対して、自腹で医療費を負担せざるを得ない状態が続いています。

とても理不尽な話ですが、最初に自分が知っていればこんな風にはならなかったかも知れません。事故の対処の仕方とか、事故に関わる業界の組織構造とか、後になってから色々と調べて分かりました。が、今となっては後の祭りです。 (写真はイメージです。本文とは関係ありません)

 

いかがでしょうか。ネットで検索すると分かりますが、仮に一方的な被害者だったとしても、このように理不尽に思える状況に陥ることがあります。

そこで私たちは、万一の事故が起こった際に、最善の対処ができるようにするための情報提供を開始しました。Shift-UP Clubとしては、「絶対に事故を起こさないようにする」という思想で、主に運転技術を磨く教材を提供しています。

しかし、残念ながら実際には運転している限り、事故を起こすリスクはゼロにはなりません。例えば、信号待ちで停止している時に、後ろから追突される事故など、本人の注意だけでは回避が難しい事故(いわゆる”もらい事故”)も十分に起こり得ます。

 

そのため万が一、事故が起こった時に、慌てずに対処するための知識が必要だと考えています。加害者になるにしても、被害者になるにしても、事故が起こった後に、不意に予想もできないような、とんでもないトラブルに巻き込まれることがしばしばあります。知らなければ、余計な費用負担や肉体的負担を強いられる可能性が強いのです。ですから、是非とも皆様には、ノウハウとして知っておいて頂きたいと思います。

 

保険会社、病院、警察、司法における事故の取り扱い実体を良く知って下さい。そして、万一の時に泣き寝入りするようなことがないよう、しっかり知識武装しましょう。残念ですが、知識がない人が泣くことになってしまうのが、日本の交通事情です。正直であるだけでは、どんどん思わぬ方向に事態が展開してしまうことがあります。保険会社、病院、警察、司法といった組織にとって都合の良い方向に収まっていくことが多いのです。必要なのは、知識なのです。

同乗者が被害を受けた場合も同様です。ドライバーとして運転技術だけではなく、いざという時に対処できるようにすることも一つの義務です。同乗している家族を守れるのも、ドライバーの力量なのですから。

 

●主な内容

  • もらい事故でもトラブルに~実例の紹介~
  • 相手と警察との初動対応が肝心
  • ほとんどの方が怠ってしまう記録の方法とは
  • 相手と別れる前に、必ずやらないと手遅れになる手続き
  • 病院の掛かり方には気をつけよう
  • 連絡の仕方と、最低限の礼儀が、その後の流れを決める
  • 事故の教訓を共有しよう

 

●パニック無用の事故対応マニュアル

事故対応教材イメージ

冊子版 6,400円(税込・送料別)

クリアファイル入り。

万一事故が起きたら、その瞬間に必要になる難しい対応。本マニュアルを車内に積んでおき、賢い初動対応をしましょう。


●編集者からのメッセージ

 

事故対応教材著者イメージ

事故の対応に関しては、

「いま知らなくてもいい。必要になったら調べよう」

と考える人も多いのではないでしょうか。

ところが、実際に事故に遭うと、そんな余裕は全くありません。パニックになって、あたふたしてしまい、電話やネットで冷静に調べられる人は滅多にいません。

周りの交通は刻々と変わっていきますし、警察の実況検分も慌てているあなたをよそに、どんどん進んでいきます。相手が急に感情的になることもあるでしょう。そんなとき、どこに連絡をするべきか、相手に何を聞くべきか、その状況で病院へは行くべきなのか。その場その場で、判断を求められることになります。ただでさえパニックに近い状況で、判断ミスすることなくこれらの対応をするには、事前に知識を得ていることが絶対条件です。

日常的に運転するあなたは、ドライバーとしての責任を持っています。「交通強者」なのですから、自転車や歩行者よりも、責任が重いのです。そして、事故対応の知識を得ておくことで、その責任を全うできます。あなたは大人のドライバーとしての危機管理能力を身につけることになる訳です。

学生時代の勉強とは違って、難しいことはなく「知っているかどうか」が、事故対応のうまさを左右することになります。知ってさえいれば、ポイントを押さえて有利に事を進めることができます。繰り返しますが、必要なのは知識です。今すぐ「事故対応マニュアル」で知識武装しましょう。

●クイズの回答

<Q1> 2 →必ず警察を呼びましょう。当事者同士での示談にはリスクが伴います。
<Q2>1 →その場で病院へ向かい診断を受けましょう。
<Q3>Q3の回答及び、Q1、2の詳しい解説は冊子マニュアルをご参照下さい