浦和で、アクセルとブレーキの踏み間違いによって歩行者をはねてしまう事故が発生しました。
15歳の未成年の被害者が亡くなるという、痛ましい事故です。容疑者は80歳ということで、判断力に起因する踏み間違い事故である可能性があります。
下記にニュース記事を引用します。
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道路脇の15歳、80歳の乗用車にはねられ死亡
23日午後2時35分頃、さいたま市浦和区東高砂町の市道で、道路脇を歩いていた同市緑区太田窪、公立高1年稲垣聖菜さん(15)が乗用車にはねられ、胸などを強く打って死亡した。
浦和署は乗用車を運転していた同市浦和区、無職の男(80)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕し、過失運転致死容疑で調べている。調べに対し、男は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と供述している。
発表によると、男は前の乗用車を避けようと左にハンドルを切った後、事故を起こしたとみられる。
引用元:読売新聞 2015年12月23日
この踏み間違い事故の現場は、よくある駐車場内ではなく市道ということですので、バックではなく前進ギア。そして、発進時ではなく走行中に踏み間違いをおこしたということで、やや珍しいケースではあります。
発表では、「前の乗用車を避けようと左にハンドルを切った」とありますから、おそらく無意識に(ペダルの位置を意識できず)ただ思い切り踏んだものと思われます。
このため、左にハンドルを切った先、つまり歩道を歩いていた15歳の高校生をひいてしまったということでしょう。夜間ではありませんので、80歳のドライバーとはいえ、歩道を歩いている姿は見えていたものと思われます。それでも、ひいてしまった訳ですから、おそらくこの事故も「リカバリーへの焦り」が引き起こした事故ではないでしょうか。
直前に何らかの理由によって、流れに合わせて減速することができなかった。そして、目の前にすでに迫っている前走車に驚いて「何とかすぐに復帰しないと」というリカバリーへの焦りが発生。停まるつもりで、思い切り足を踏むつけたものの、リカバリーへの焦りが発生している状態では、正常な判断や1つ1つの操作確認ができません。結果、アクセルペダルをいっぱいに踏んだ状態になったのでしょう。
若者でもこのような「リカバリーへの焦り」から起因する連鎖反応による踏み間違いが発生します。まして認知機能に衰えが見え始めた高齢ドライバーにとっては、1つの小さなミスが大事故につながりかねません。
何度も指摘していますが、AT車のペダル部分における癖付けが急務でしょう。