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兵庫県姫路市で女子高生がはねられる
兵庫県姫路市で、アクセルとブレーキの踏み間違い事故が発生しました。
この事故は、踏み間違い事故の典型的な状況をいくつか含んでいます。
踏み間違い事故を防止するためにも、学ぶべきことを示唆している事故です。
姫路市勝原区熊見で女子高生に車が突っ込む事故、6人重軽傷
17 日 16 時半頃、兵庫県姫路市勝原区熊見のコインパーキングから出ようとした車が付近を通っていた自転車に乗っていた女子高生をはねる事故があり、兵庫県警は車を運転していた、団体職員で小野田元治容疑者( 65 )を過失運転傷害容疑で逮捕したと発表した。
この事故で高校 1 年生の女子生徒と車を運転していた小野田容疑者が顔や腕を骨折する重傷を負い、さらにほかの女子高校生 3 人と、軽乗用車を運転していた 46 歳の女性が軽傷を負うなど 6 人が重軽傷を負った。
県警の調べに対し小野田容疑者は「 自転車に驚いて誤ってアクセルを踏み込んでしまった 」と供述しており、当時の状況や事故の詳しい原因を調べている。
引用元:日刊時事ニュース 2015年4月18日12時32分
踏み間違い事故の典型的要素
まず、事故を引き起こしたドライバーは65歳ということで、いわゆる70代・80代の後期高齢者という訳ではありません。著しく判断力が鈍っていたというのは考えにくいでしょう。
そして、踏み間違い事故の典型といえるのが、事故発生の場所です。コインパーキングから出ようとしていたということですから、駐車中の車を発進させようとしたところでのミスです。
アクセルとブレーキの踏み間違い事故は、必ずと言って良いほど停止中または低速走行を行う場面で発生します。この理由は、ほかの記事でも明らかにしている通り、「クリープ現象」にあります。
今回も、クリープ現象から起こる一瞬の「認知ギャップ」によって、急に現れた自転車を避けるべく目いっぱいブレーキを踏んだ操作を行ったのでしょう。結果的に、それはブレーキペダルではなく、アクセルペダルであったために大事故へとつながってしまった訳です。
認知ギャップは知識があれば習慣的に正すことが可能
この認知ギャップが起きうる限り、仕組み的にAT車の踏み間違い事故を無くすことはできません。ただし、習慣的に踏み間違い事故をゼロに近づけることは可能です。踏み間違い事故の原因は、決して単純なミスではありません。誰にでも起こりうる、構造的な問題です。正しい原因を認識して、家族が大事故を起こさないよう、知識を仕入れておきましょう。