姫路でブレーキとアクセルの踏み間違い事故
兵庫県姫路市で痛ましい事故が発生しました。ブレーキとアクセルを踏み間違えたという当事者からの供述があるようです。
以下がそのニュース記事です。
「ブレーキとアクセル踏み間違えた」 77歳夫が78歳妻をはね死亡させる 姫路
3日午前11時40分ごろ、兵庫県姫路市花田町高木の駐車場で、近くに住む無職男性(77)が車をバックさせて止めようとしたところ、後方にいた妻(78)をはねた。
妻は病院に搬送されたが、全身を強く打っており、間もなく死亡が確認された。
兵庫県警姫路署によると、夫婦はこの日、車で一緒に買い物に出かけており、帰ってきて妻が先に車を降りていたところ、バックしてきた夫の車にひかれたという。
夫は「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」などと話しているといい、同署が詳しい原因を調べている。
引用元:2015年9月4日 7時47分 産経新聞
悲劇は身近な場所で起こる
ブレーキとアクセルの典型例で、場所は「駐車場」、車の動きは「バックの最中」、そして文面からするとおそらく「自宅前」でしょう。ブレーキとアクセルの踏み間違い事故は、まさかこんなところで危険はないだろう、という当事者の安心感を裏切る恰好で襲ってきます。
そして、上記の典型的な条件に加えて、車の進行方向に女性が入ってしまったということです。運転するドライバーならまだしも、車を運転しない同乗者や特に子供にとって、車の特性は分かりにくいものです。
車というのは「前」か「後ろ」にしか進みません。もし女性が車の「横」を歩いていたら、この事故は死亡事故にはなりませんでした。物損事故にはなったでしょうが、このような重大な人身事故は起こらなかったはずなのです。
命を救うのは知識
「車は横には進まない」
この単純な事実を、同乗者が認識していたかどうか。車の殺傷能力を理解していたかどうか(クルマは時速7km以上出ていれば車内でも死亡事故が起こります)。
このニュースに接した多くの方は「高齢できちんとした認識能力がなかったんだろう」「だから踏み間違いなんか起こしたんだろう」と感じるかも知れません。しかし、ミスは年齢に関わらず誰にでも起こりますし、同乗者に上記の知識がなければ、そのひとつのミスは即死亡事故につながります。
命を救うのは「知識」だということを、くれぐれも肝に銘じるようにしましょう。