全国で高齢者の運転による暴走死亡事故が増えています。
特にアクセル・ブレーキのペダル踏み間違い事故は多発しています。

止まろうとする意図と反して、加速していくという怖さ。
一生懸命に止まろうとすればするほど、加速力を増していくという仕組み。
やはり、仕組み自体を見直すべき時に来ているように思います。
下記のニュースをご覧ください。

 

81歳男性の車にはねられ、男性死亡 千葉

全国で高齢者ドライバーが関わる死亡事故が相次ぐ中、警察によると、千葉県長南町でも13日午後、県道を歩いていた村高勝さん(85)が、男性(81)の運転する乗用車にはねられ、死亡した。

現場は、村高さんの家の前の見通しのいい県道で、横断歩道はなかった。

警察は、車を運転していた男性を過失運転致死の疑いで調べるとともに、事故当時の詳しい状況を調べている。

高齢者ドライバーが関わる死亡事故は全国で相次いでいて、12日には、東京・立川市の病院で女(83)が運転する車が暴走し、男女2人がはねられ死亡。13日朝には、東京・小金井市で男性(82)が運転する車が自転車に乗っていた女性と接触し、女性は頭を強く打つなどして死亡している。

引用元;日テレNEWS24 2016年11月14日

 

本件の事故は原因が分かりませんが、同日に起こった高齢者ドライバーによる事故は、「ブレーキを踏んだが利かなかった」という証言があったとのことで、典型的な踏み間違い事故だと思われます。

冒頭のように、僅かな認知のミスによって、一生懸命止まろうとするほど、馬力とトルクが上がって加速していくというのは、即、死亡事故につながります。

この仕組み上の不具合を、新しい技術でカバーすべきだという議論もあります。いわく、カメラやレーダー等のセンサー技術でぶつからないようにすべきだ、と。しかし、果たしてそうでしょうか。もし、誤ってアクセルを急に踏み込んだときに、車が急停止するという動作をしたら、それはパニック時の体感記憶として残るでしょう。つまり、アクセルペダルを踏むことで、車は止まるということです。

そもそも、AT車が登場して踏み間違い事故が起こるようになった根本原因は、アクセルを軽く踏んでも、ブレーキを軽く踏んでも、車が同じ動きをする(=クリープ動作)という点にあります。車の動きを見るだけでは、いま自分の足がどのペダルの上に構えているのかが判断できないのです。この構造を変えない限り、センサーを追加したところで、事故は起こるでしょう。むしろ、センサーがお節介的に急アクセル操作を受けて急ブレーキ動作をすれば、認知機能が衰えてきたドライバーにはさらなる混乱を生むだけではないでしょうか。

最も予算を掛けることなくできる対策は、「高齢ドライバーは旧車に限る」といったことかも知れません。20年以上前の車で、MT車、しかもキャブレターの車となれば、それ自体が認知機能のチェック効果を果たします。

キャブ車の場合は、外気温などに合わせてチョークなどを使って燃料の混合具合を調節しないと、まずエンジンが掛かりません。運転に必要な判断や操作などの認知機能を持たないと、そもそもエンジンすら掛けられないのです。エンジンを掛けられたとしても、アクセルペダルと半クラッチ操作を同時に行って、明確に発進する意図を持たないとMT車は動きません。失敗や勘違いはすべてエンスト、つまり停止する方向になります。

ある程度古い車は整備費用も掛かりますが、少なくとも新たに技術を開発する必要はなく、すでに中古市場に十分にあります。

巻き込まれたすべての人が不幸になってしまう、AT車の踏み間違い事故がはやく無くなることを望みます。