コインパーキングからの出庫で暗転

またもアクセルとブレーキの踏み間違えによる痛ましい事故が発生しました。

ニュース記事によれば、コインパーキングから車道に出ようとした際の踏み間違い事故ということです。従って、よくあるコンビニなどの店舗に突っ込んだ形ではなく、車道へ勢い良く飛び出て、対向車線まで一気に突っ走ってしまった形です。

日テレNEWS24

車が女子高生4人はねる 1人重傷 姫路市

兵庫県姫路市で17日、乗用車が自転車で帰宅途中の女子高校生4人をはね、1人が顔の骨を折る重傷を負った。

17日午後4時半頃、姫路市で、乗用車がコインパーキングから車道に出ようとした際、歩道上で自転車で帰宅していた女子高校生4人をはねた。乗用車はその後、対向車線を走っていた軽自動車に接触した後、道路脇のフェンスに衝突して止まった。

この事故で、15歳の女子高校生が顔の骨を折る重傷、残りの女子高校生3人と軽自動車の女性(46)が軽傷を負った。また、乗用車を運転していた男性(65)も重傷を負った。
男性は「自転車を見てビックリしてアクセルを踏んでしまった」と話しているという。

 

ひとつ手前の歩道に危険あり

この現場ではおそらく、コインパーキングから車道に出るまでの間に「歩道(プラス自転車道)」があったものと思われます。

このようなロードサイドの店舗は日本中によくあるのですが、自転車のことが頭にないドライバーをしばしば見かけます。いったん車道近くまで車を進めないと、道路に合流するための「車の流れ(切れ目)」が目視できないためか、ノーブレーキで歩道を横切るドライバーが多いのです。

本来であれば、歩道の手前で一時停止(それも完全停止です)して、その後徐行しながら車道近くまで行き、車の流れを確認。そして合流する、というのが正しい手順です。

そして、ここまでの手順で車道に入るまでの間は、AT車の場合「クリープ現象のみで進む」ことを習慣づけなければいけません。つまり、右足はブレーキペダルに乗せたままの状態で一時停止、徐行と進めます。

この事故のケースでは、おそらくアクセルを踏んでしまっています。もしくはアクセルに足を乗せたまま進んでしまっています。その結果、不意に現れた自転車に驚き、とっさにそのまま足を踏んでしまい、大事故を起こした訳です。

人は、とっさの瞬間には単純な動作しかできません

ペダルから足を離してサイドブレーキを引くなどという冷静な行動は、誰であろうと到底できないでしょう。そのためにも、車道に合流完了するまでは、ブレーキペダルに足を乗せていないといけないのです。

まとめると、本件のケースは次の2つのミス(悪い習慣)が重なってしまったために起こった事故だといえます。

  1. 歩道の手前で一時停止しなかった
  2. 徐行時にアクセルペダルの上に足を乗せていた

この手の事故は、習慣づけで確実に防ぐことができます。そして、こうした習慣づけのためにはAT車の特徴も知っておく必要があります。

事故を未然に防ぐための情報には、ぜひ貪欲になってください。

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