居眠りすると発進してしまう盲点

踏切事故が発生しました。通勤路線での事故のため、影響は大きかったようです。

踏切でうっかり発進事故発生

東京・足立区の踏切で1日、急行電車と軽自動車が衝突し、軽自動車の男性が死亡した事故で、男性が踏切前で、停車中に居眠りしていたことがわかった。

1日、足立区の東武スカイツリーライン伊勢崎線・竹ノ塚駅付近の踏切に、軽自動車で進入し、急行電車と衝突して死亡した市毛建人さん(25)は、線路に入る前に、停車していたのが目撃されている。

目撃した人は「(線路の前で止まっているのを見た?)うん。(車が)すーっと入っていっちゃったんだよね。そしたら、ドーンと」と話した。

また、市毛さんは、事故の直前、遮断機が開いたのに、車内で居眠りしていて発車せず、近くにいた警備員が起こそうと、手ぶりで促していたことがわかった。

市毛さんはその後、再び閉まった踏切に進入したということで、警視庁は、事故の状況についてくわしく調べている。

出典 フジテレビ系(FNN)

踏切や信号停止中でもしっかりペダルを踏もう

寝ていても発進できてしまうのは、ATならではです。MT車と違い、クリープ現象があるため、しっかりブレーキペダルを踏んでいないと発進してしまいます。

踏み間違い事故といい、居眠り発進事故といい、ミスが起こった際に意図せず「走ってしまう」というのがAT車の怖いところです。もはや、機械としての設計ミスとも言えるでしょう。

MT車ならば、ミスをした場合にはエンストします。ドライバーが意思を持ついないと発進はできません。

機械を設計する際は、いわゆるフェイルセーフと言って、操作者がミスをした場合に「安全側」に振る、すなわち動きを停止させるというのが定石です。暴走しかけた場合の緊急停止装置も必要です。

MT車にはクラッチペダルとニュートラルギアという二重の緊急停止措置が用意されています。

ところが、AT車ではニュートラルギアだけです。しかも、日常的にニュートラルに入れる習慣ではないため、パニック時にとっさにニュートラルに入れられるドライバーがどれだけいるか疑問です。

AT車の設計を今一度見直す時期に来ているのではないでしょうか。