踏み間違い事故の中でも、最も世間の注目を浴びた、2019年の池袋踏み間違い暴走事故に関して、TVコメンテーターなどを務める若新雄純氏が、下記の記事のようにコメントを残しました。
飯塚元院長が車の性能の改善を求めたという報道に触れ、「むしろ車が高齢者にとって危険なのは、性能がよすぎて体が衰えていることを忘れさせてしまうこと。
例えば、お年寄りがマウンテンバイクで猛スピードを出して事故を起こすということはあまり考えづらいが、車は身体の衰えに関係なく簡単に走るので、自分が注意しなければいけない状態だということを忘れがちになる。
高齢者の事故のニュースを見ているとハイブリッド車が多いが、発進の際はモーターで静かに動くので、アクセルと踏み間違えても気づきにくい。お年寄りでも疲れないという車は、むしろ凶器になる可能性がある。いくつか手順を踏まないと動かない、むしろ疲れる車のほうがいいのでは」と指摘。
その上で、「今回、飯塚元院長は逮捕はされなかったというだけで、十分矢面に立たされて議論を巻き起こしたし、罪はこれから裁かれるはず」と自身の考えを述べた。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)
コメントでは、手順を踏まないといけない「疲れる車」と表現されていますが、これに当たるのがMT車(マニュアル車)でしょう。そもそも、プリウスではなくMT車を飯塚氏が運転していれば、踏み間違い自体発生しませんでした。構造上、暴走するような踏み間違いが起こり得ないからです。それ以前、運転に適さないほど心身が衰えていれば、MT車は発進させることすらできません。自然と、運転を諦めざるをえない流れになるでしょう。
そして、若新氏は「疲れる車」と表現しましたが、実際に正しく運転技術を習得すれば、MT車は2ペダルのATやDCTなどに比べて、はるかに「疲れにくい車」です。速度維持や速度管理を2つの足に分散しているので、疲れにくいのです。もしMTが疲れやすい、面倒に感じるとしたら、それは正しい運転方法ではないからです。教習所でも正しい運転の仕方を教えないため、MT車を敬遠する方が多いのは非常に残念です。僅かな時間の運転矯正で、まったくストレスのないドライブが出来るのがMT車です。シフトアップクラブのWebサイトで、MTについて一歩踏み込んでみてはいかがでしょうか。