疲れが導く単純ミス
青森で、AT車のアクセル・ブレーキ踏み間違えが原因と思われる事故が発生しました。
午後11時という深夜の時間帯で普通乗用車であるということから、疲れ・疲労感が遠因となった可能性はあると思います。通常、深夜に運転するような運送関係のドライバーでない限り、疲れや眠気がドライバーに影響してくる時間帯です。
さらに店内を200メートルに渡って暴走したという点から、「止まる」ために必死で(ブレーキと間違えたアクセルペダルを)踏んでいたものと推測されます。
AT車のアクセル・ブレーキ踏み間違え事故の怖いところは、このようにキックダウンによる猛発進となってしまうところです。ドライバーの意図は止まりたいがためのペダル踏み込みであるにも関わらず、車の動きはパワーのある低いギアを引っ張って加速していく結果になります。もしMT車の場合、1速で踏み間違え(ブレーキのつもりがアクセル)に気づいて、ペダルを離すと、強いエンジンブレーキにより急減速します。一方でAT車の場合は、もし踏み間違えに気づいてペダルから足を離しても、自動的にシフトアップされるため減速することがありません。
その結果がこの事故のように、200メートルもの長い距離を暴走することに繋がったものと推測されます。
青森、イオン店内に車突っ込む 閉店後、200メートル暴走
13日午後11時10分ごろ、青森県つがる市柏稲盛幾世のスーパー「イオンつがる柏店」に普通乗用車が突っ込み、店内を約200メートルにわたって暴走し柱や壁にぶつかった。店は午後10時に営業を終了していて、店内に客はいなかった。
運転していた30代の県内在住の男は病院に搬送されたが、けがはほとんどなく命に別条はないという。つがる署は男の回復を待ち、建造物損壊容疑で事情を聴く方針。
同署によると、車は店舗出入り口の自動ドアを突き破り、食品売り場の通路を直進した上、店内を仕切るシャッターを突き抜け、陳列棚や壁に接触。
引用元:共同通信 2014年05月14日14時31分
踏み間違い事故は習慣づけで防げる
この事故を起こしたドライバーは30代の男性とのことです。これは、AT車のアクセル・ブレーキ踏み間違え事故が、高齢者特有の認知のミスによるものに限らないということをよく表していると思います。
AT車を運転する以上、誰にでも起こり得る事故ですから、ドライバーおよびその家族は一度のこのリスクについて考えてみるのが良いのではないでしょうか。被害は甚大ですし、僅かな癖の修正だけで改善できるものです。