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車間不保持の危険性

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車間距離を詰めるリスク

車間距離を詰めて走ったり、蛇行運転を繰り返して前走車に脅威を与える、いわゆる「煽り運転」が社会問題化しています。中には、一旦追い抜いた上で、急ブレーキを掛けるなどして無理やり停車させて、直接暴行を加えるような悪質なケースもあるようです。そこまでいかなくても、車間距離が狭い危険な運転は日常的に目にします。

では、このような車間距離が狭い運転は何がいけないのでしょうか?まずは、車間距離不保持のリスクをみてみましょう。


★車間距離を詰めるとこんなリスクが発生

・玉突き事故に遭いやすい
車種によって、制動距離は全く違います。車重やブレーキ容量など多様な要素によって、また路面の状況によって、その都度制動距離は変わるのです。例として、大型車と二輪車では制動距離が何倍も違うという事実があります。車間を詰めて走る傾向のあるドライバーは、前走車が大型車であっても、二輪車であっても同じような車間距離を保ちます。つまり、車種や状況に応じた最短の制動距離を意識していない訳です。このような車間距離に無頓着なドライバーが何台か続くと、何かが起こったら即、玉突き事故となります。

・前方視界が奪われる
車間が短い時は、そうでない時と比べて、投影面積で見ると死角が大幅に増加してしまいます。特に大型車の後ろで車間距離を詰めると、視界の80%近くが失われていると言っても良いでしょう。視界の確保ができていない訳です。こうなると、対向車が右折する場合などで、右直事故に遭う危険性が増します。

・飛び石を受ける危険性が高い
特に高速道路で車間距離が短い場合は、飛び石を拾うことがあります。フロントガラスやヘッドライト、フォグランプの表面が割れることが良くあるのです。修理には数万円から十数万円掛かります。車間を十分取っていれば、完ぺきではありませんがリスクは半減します。

・急がつく運転になりやすい
車間距離が短いということは、前走車のアクションに対して、リアクションを取る時間が短いということです。また、ハンドル・ペダルの操作を行う猶予時間が短いことも意味します。従って、急ブレーキ、急加速、急ハンドル。こうした操作につながりやすいのか車間距離の狭い運転です。このことは、運転診断アプリなどを使用すると一目瞭然です。車間距離が短い場合は、どうしてもG変動が大きいため点数が低くなりますが、十分に車間距離を開けていれば、簡単に高得点を取ることができます。


車間距離が短い運転をしている方は、これらのリスクを背負って運転しているということになります。では、なぜわざわざこのような危険を冒して、車間距離を詰めるのでしょうか。それには、おそらくいくつかの誤解が働いているものだと思われます。


★車間が広いと損?良くある誤解

・割り込まれる
車間距離を少しでも開けると、何度も横入りされてしまう、という声も聞かれます。しかし、車が前に入ったことによる危険性は特にありません。もしも割り込んだ車がハンドルや速度調節において極端に不安定だということであれば、さらに距離を取れば良いのです。何度割り込まれても、その都度距離を取れば良いだけです。

・前車も制動距離が必要だから詰めてもぶつからない
先述のように車種によって制動距離はまちまちです。したがって、前走車が急ブレーキで止まれたからといって、あなたの車も同じ距離で止まれるという訳ではまったくありません。まして、タイヤの点検(溝・空気圧)やブレーキパッドの点検をしばらくさぼっているような状況では、事故に遭うかどうかは完全に運任せの世界です。また、前走車が大型車で、その前の車に追突・停止したような場合は、ほとんどその場で停止するような100km→0kmのような急停止になることもあり得ます(前が見えないからです)。こうなると車間距離を取っておく以外の回避策はそもそもありません。

・ABSがついてるから急ブレーキ踏めば大丈夫
ABSは優れた装備です。自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)も同様です。しかし、これらのテクノロジーは万全ではありません。特に急ブレーキを踏んだつもりでも、ABSを動作させられないドライバーは非常に多いと言われています。急ブレーキを踏みなれていないため、きちんと動作させられないのです。しかもABSを動作させるのは、本当の緊急時であり、通常のブレーキで事前に危険を回避するような運転が本来のあり方です。つまり、車間距離を適正に開けることが大切なのです。


車間距離を詰める傾向のあるドライバーには、他の車よりも早く、速く進もうとすること。周りよりも急ぎたい、遅れを取りたくない、テキパキしたい、トロくさい・鈍臭いと思われたくない、軽くみられたくないといった深層心理が働いているものと思われます。

車間距離を詰めて運転しても、到着時間に変わりはありません。追い抜きなしで時間短縮する運転術をお読みください。運転方法によって変わることはないので安心してください。安全が第一優先となります。

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