高齢者の免許返納よりもMT限定免許の創設を
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高齢者の踏み間違い事故多発によって、免許返納制度や新たな限定免許の新設についての議論が活発になってきています。サポカーの機能の一種として、踏み間違い防止のテクノロジーが装備されている車がありますが、こうした車のみを運転できるという限定免許が設置される模様です。
しかし、これは一部の利権を目した試みだと考えられますし、その実効性には疑問符がつきます。例えば2019年6月に発生した現行型プリウスが、料金清算ゲートを突き破り正面の公園に突っ込んだケースでは、サポカーの機能条件を満たしていないと考えられます。細い棒状のゲートではセンサーで捕捉できない可能性が高いからです。アクセルペダル部のセンサーで急な踏み込みを感知して、それ以上加速しないような制御はできるでしょうが、踏み間違い時に必ず強く早く踏み込むとは限りません。単にブレーキペダルだと思い込んでいるだけですから、通常ブレーキ動作のように緩やかに踏み間違える可能性も十分にあります。
そもそも、ATというテクノロジーによって、副次的に生じたのがペダルの踏み間違いですので、それを新たなテクノロジーで防ごうとする試みは、いささか歪に感じます。そうではなく、いまこそMTのメリットを再確認すべき時ではないでしょうか。
●MTに最初から備わる踏み間違い暴走防止機能
- いつでもクラッチペダルを踏めば動力切断できる。それ以上は加速しない。
- そもそも発進が難しいから、明確に発進したい意思を持つ健康体の人のみ発進ができる。
- 万一アクセルを踏みっぱなしにしても1速のまま。勝手なシフトアップ加速はしない。
- 操作ミスはエンスト、その場で停止
- 1速とRは多くの車種で真逆の位置にあり間違えにくい。またディスプレイを見なくても手元の感覚でギア位置が分かる。
- 普段からクラッチを踏んだり、ニュートラルに入れることを習慣づけされているので、パニック時でもスムースに動力切断できる(ATではニュートラルを普段使いしないので緊急対応が難しい)
これにプラスして、
- 発進操作が出来なくなれば(身体的・脳機能的に)、物理的に車を運転できない。
→家族が鍵を隠す、などの対応よりも、本人が納得しやすい理由で運転ができなくなると考えられます。
現在のMT車は、トヨタのカローラスポーツのiMTのように、シフトショックが発生しないテクノロジーを搭載したり、坂道発進で後退しないようなサポートがあったりと、昔のように扱いずらいものではなくなっています。安全である、燃費が良い、エンジンを使いきれるといった、MTのメリットのみを享受できるようになっています。家族に、返納を迷っている方がいれば、MTを検討してみてはいかがでしょうか。
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