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池袋暴走事故、踏み間違いの可能性は

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池袋暴走事故、踏み間違いの可能性は

メディアで取り上げられ、大きな社会問題になった池袋暴走事故ですが、裁判に関する続報記事がありました。アクセルとブレーキの踏み間違いが原因と見られる事故でしたが、被告はそれを否定。そして、かなり気になる証言をしていたので、記事の一部を引用してご紹介します。

 

■池袋暴走事故の被告「目で見たものとドラレコの内容が違う」と主張も

 

2019年4月の昼時に東京・池袋で乗用車が暴走し、2名を死亡させた「池袋暴走死傷事故」で、過失運転致死傷罪に問われた旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(89)の第7回公判が4月27日に東京地裁(下津健司裁判長)で開かれた。

この事故は飯塚被告がプリウスを運転中、多数の通行人を巻き込みながら暴走を続けた結果、自転車に乗っていた松永真菜さん(31=当時)と娘の莉子ちゃん(3=同)を死亡させ、9人に重軽傷を負わせたというものだ。


刑事裁判が続く今年1月には、遺族が飯塚被告を相手取り民事訴訟を起こしたことを公にした。翌月の第一回口頭弁論において、松永真菜さんの夫で、莉子ちゃんの父親である松永拓也さんは「真実を知るために考え得るあらゆる手段の一つが民事裁判だった。私の前で真実を明らかにしてほしい」と、刑事裁判が長引く可能性、被告が高齢であることなどを踏まえての提訴だったことを語っている。


長引く刑事裁判では、今回ようやく被告人質問が行われた。

この日も被告は初公判と同じように車椅子で法廷に現れた。初公判で読み上げられた起訴状によれば、被告は当日午後12時23分ごろから、豊島区東池袋の二車線道路を東池袋から護国寺方面に時速約60キロメートルにて走行中、ブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏み込み、そのまま時速84キロメートルまで加速。

さらに時速96キロメールまで加速を続け、横断歩道付近にいた通行人や車に次々と衝突し、自身の妻を含む9名に重軽傷を負わせ、松永さん母子を死亡させるに至ったとされる。

だがこの日も、罪状認否と同様に「自分に過失はなかった」という趣旨の発言を繰り返した。「自分はアクセルペダルではなくブレーキペダルを踏んだ」という主張だ。

被告の話によれば、当日は12時半に予約していたレストランに向かうため、12時に家を出発したという。妻を助手席に乗せ、被告がプリウスを運転した。東池袋交差点で左にカーブを切る手前で、異変を感じたという。

弁護人 「普通はどうしますか?」

被告 「ブレーキペダルを踏んで減速して、左へ曲がるウインカーを出します。カーブに沿ってハンドルを切って、アクセルペダルを踏みます。交差点手前には車線変更禁止のとこがあって、そこで左へ曲がる用意をしました。それで左ウインカーを出しました」

この日もそのようにしたつもりだったというが「思ったより、スピードが速いと感じて。曲がる前には異常はなかったのに」と振り返る。カーブを曲がるときはいつもブレーキペダルの上に置いているという右足は、この日も被告によれば同じようにブレーキペダルの上に置いていたのだという。

弁護人 「そのときの車のスピードは?」

被告 「40~50キロだと思います。速いんです。思ったより速いスピードで曲がってしまいました」

弁護人 「ドライブレコーダーでは、左折の最中に『おお』という声をあげていますが?」

被告 「覚えていません」

弁護人 「では、なぜ『おお』だと思いますか?」

被告 「思ったよりスピードが出たから。アクセルを踏んでないのに、スピードが出たからではないかと」

カーブを曲がり切ったところで車線を変更したというが、他にも異変を感じていた。

被告 「エンジンが異常に高速回転してしまって、ガードパイプと接触しました」

弁護人 「右足は?」

被告 「ブレーキのほうです」

被告によればブレーキペダルを踏んでいるのにもかかわらずスピードが出て、エンジンは高速回転したという。

被告 「アクセルペダルではないのに、高速回転になりました。加速しました」

弁護人 「どのあたりで?」

被告 「左車線に入った直後ぐらいです」

弁護人 「そのときの気持ちは?」

被告 「制御できなくなって、恐ろしくなって、パニック状態になったと思います」

幾度も「アクセルを踏んでいないのに、加速していました」と被告は振り返る。そしてパニック状態に陥ったそうだ。だがそんな窮地にありながらも「調べようと、ちょっと視線を落として」自分の踏んでいたペダルを見たところ「床に張り付いて見えた」のだという。

被告によればその後「ずっとブレーキを踏んでいたのに車は止まらず、交差点で車に衝突してようやく止まった」のだそうだ。

弁護人 「ドライブレコーダーに『どうしたんだろう?』の声がありますが?」

被告 「はっきり覚えていません」

弁護人 「では、なぜそんな声が出たと思いますか?」

被告 「思わざる加速に、驚いて発したんだと。何かおおきなものにぶつかって……」
(後略)
引用元;2021年4月29日 11時0分 写真:FRIDAYデジタル

 


記事の中で、特に次の一節は核心をついている部分ではないかと見ています。
「カーブを曲がるときはいつもブレーキペダルの上に置いているという右足は、この日も被告によれば同じようにブレーキペダルの上に置いていたのだという。」

当サイトでたびたびご紹介している通り、アクセルとブレーキの踏み間違い事故の多くは、普段右足を軽くペダルに乗せる癖が原因であることが非常に多いです。AT車にはクリープ現象があるため、ゆっくり車が進んでいる時に、アクセルペダルに軽く足を乗せても、ブレーキペダルに軽く足を乗せても、車自体は同じ動きをします。つまり、いまどちらのペダルの上に足を乗せているのかは、足の感覚だけが頼りです。もし、少しだけそのペダルを踏み込めば、加速していくならそれはアクセルペダル。減速していくならブレーキペダルだと分かります。しかし、軽く足を乗せているだけでは、そのペダルがどちらのペダルなのかは、実は感覚だけでは分からないのです。

これを「普段の癖」として、「ブレーキペダルの上に足を置いているはずだ」と考えれば、減速が必要な時にそのままそのペダルを踏み込んでしまいます。もし、それがアクセルペダルだとしても。車が減速したら、それはブレーキペダル、加速しだしたらそれはアクセルペダルだと正しく認知し、すぐに修正行動をとれるなら問題ありません。しかし、高齢者にとっては難しい場合があるのも容易に推察できます。

この事故のケースでは、クリープ現象のようなゆっくりした速度ではなく、巡航中のカーブを曲がった後であったそうですが、トップギアでの巡航中であれば、クリープ時と同様に足をどちらのペダルの上に軽く乗せていたとしても車は同じように動いていたはずです。この事故における真実は分かりませんが、事故につながりかねない操作の癖として、上記のことを知っておく必要があるのではないでしょうか。

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