愛車遍歴的マニュアル車モーターショー
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2021年末にBSで毎週放送中の自動車情報番組『おぎやはぎの愛車遍歴』で、マニュアル車の特集をしていました。番組の内容を抜粋してご紹介いたします。
●愛車遍歴
「愛車遍歴的 マニュアル車モーターショー」
MCおぎやはぎ
自動車評論家 竹岡圭
ゲスト;丘みつこ(73歳)
マニュアル車を愛する、芸能界きっての車好き女優。愛車はシボレーコルベットZ06(C6)
今回の企画は丘さんが前回登場した際のある発言が元になりました。それが、これ。
「高齢者こそ、マニュアル車」
いわく、「ご高齢になったら、マニュアルがいいね。やっぱり、マニュアル車というのは、どこかしら手足で触っていたりして、集中しやすい。運転しながら、ご飯食べたりなんてできないんです。それで、『乗った感』というのが絶対にあるから、十分それでいいんじゃないかと思うんです。」
これに、MCのおぎやはぎも「よく高齢者にありがちな、アクセルとブレーキを踏み間違えたという、あれがないですよね」と共感。
ということで、今回はシニア世代に向けたマニュアル車のメリットを特集します。

丘「マニュアルというのは、シフトをさわったり、足も両方使ったりして、ある程度頭を使って、ギアチェンジしたりして、ボケないと思う。それに危なくないかなと思うんです。」
おぎやはぎ「年取ってからの方が、マニュアル車だと。」
竹岡「私もそうなんです。シルバー世代こそ、マニュアルがおすすめなんです。今回マニュアルのどういった部分がいいのか、私なりにまとめてみましたので、ご覧ください。」

竹岡「アクセルとブレーキの踏み間違い事故などよく聞きますけれども、マニュアル車だとクラッチ操作がありますので。物理的に例えばレースでスタートダッシュするようなテクニックを使わないと、急発進ってできないんですよね。これだけでも、ひとつ安心かなと思います。」
おぎやはぎ「クラッチを繋げなかったら止まっちゃうんだもんね」
竹岡「エンストしちゃいますからね。そして、クラッチを切って、ギアを動かして、またクラッチを繋いでと、ずーっと手足を動かしていないといけないので、ぼーっとした状態になりずらい。やっぱり人間って、常に集中し続けるのは難しいですけれど、年齢を重ねると集中できる時間も短くなってきます。ですので、常にギアチェンジしていることによって、『自分は運転しているんだよ』というのを常に確認できるんですね。」
おぎやはぎ「オートマになって便利になったけど、暇になったもんね。運転してるのに、暇っておかしいけれども。丘さん、クラッチ操作ってどうですか?これって面倒じゃないですか?」
丘「うん、でもね。私は体にもいいと思うの。右足だけでずーとやるよりも、しょっちゅう右も左もってやっていると、太ももとか、こういうところにすごくいい。私は運動大好きだし、どこか(競馬のように)おしりをピシピシと叩いてやることって必要なんじゃないかしら。それには左右の足をこうやって使うのはいい。」
竹岡「オートマ車よりも経済的という点は、車両本体価格もマニュアル車の方が安いんですよ。例えば、スズキジムニーXCでは10万円近くマニュアル車の方がお得です」

おぎやはぎ「でも注意しなきゃいけない点もあるんでしょ?」
竹岡「そうなんですよ。パーキングブレーキ、いわゆるハンドブレーキですね。これを引かないと、坂道でパーキングブレーキの引きが甘いと、下がって行っちゃったりします。坂道で停車する時は、パーキングブレーキをかけた上で、ギアを入れておく。もっと急坂の場合は、ハンドルを切っておくと安心です。では、今回は実際の車を見てみようということで、番組おすすめの車を3台用意しました。」
●ホンダ N-One RS

シルバー世代に優しい、最新機能つきの1台
竹岡「8年ぶりにモデルチェンジしたものなんですが、軽自動車規格のFFターボ車で初となる6速MTを搭載した車です。デザインは昔のN360をオマージュしています。新しい懐かしいような雰囲気ですね。2014年からN-ONE OWNER'S CUPをやっているんですけれども、それ用にたぶんマニュアルのターボを出してきたんだろうと思います。安全面も進化していて、軽自動車の6速マニュアルでは初めて、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)を搭載しています。車線維持支援システム(LKAS)もついています。」
丘「収納の容量も広いし、後部座席も広くて、いまの車ってすごくいいわね。」
おぎやはぎ「これで199万円だから、軽としてはちょっと高いけど、クオリティからしたらいいよね」
丘「(実際に運転して)マニュアル車だけど、全然負担がない。これは楽だわ。いろいろ今進化してるのね。運転、すごくしやすい。お年を召した方でも、クラッチも楽だし。これは、いいんじゃないでしょうか。」
竹岡「ここで、国産のマニュアル車の主なものを見てみましょう。」

・ホンダS660
軽自動車初の6速マニュアル
・スズキ スイフトスポーツ
ジムニーやアルトなどもMTあり
・日産NV200バネット
商用車として使いやすいマニュアル車。日産は新型フェアレディ6MTの情報も。
・トヨタGRヤリス
1.6lターボ四駆で、これをベースにしたWRカーも。
・トヨタカローラスポーツ
自動的に回転合わせを行うiMTが搭載。トヨタはGR86も予定。
・マツダロードスター
4世代目は世界中で113万台も売れている名車。
・マツダ2ディーゼル
ガソリン車を大きく上回るトルクを持つディーゼルモデル
竹岡「マツダは結構いろんな車種にマニュアルを設定しているんですが、ディーゼルで6速マニュアルの車はなかなか珍しいですよ。でも組み合わせとしては実はよくて、ディーゼルは低回転域でもトルクが太くて、そのためクラッチがつながりやすいのでエンストもしにくいんです。さぼりながらマニュアルシフトできるような感覚ですね。」
丘「音も静かだし、内装のデザインもいいわね。マニュアルもオートマも関係ないくらい、このクルマは本当にストレスがない。マニュアルのいいところは、燃費もすごくいいところですよね。カーブも全然揺れなくて楽ですね(Gベクタリング・コントロール機能搭載)。マニュアル車も馬鹿にならなくなったわよね。」
竹岡「最後に輸入車のマニュアル車の主なものをまとめてみました。」

・ルノーカングー
おしゃれな商用車として人気。ルノーはトゥインゴとかメガーヌもMTあり。ワンちゃんを乗せる方も。
・フィアットパンダクロス4×4
SUV風の6MTのみのモデル。
・アバルト595
フィアット500と共通で、スポーツカーモディファイのアバルトが手掛ける。じゃじゃ馬的な5MT。
・BMW M2
全面的に走行性能を高めたモデル。
・ロータスエリーゼ
生産終了に伴いファイナルエディションが登場。
・ポルシェ911GT3
6MTにダイナミック・オート・フリップ機能がついたモデル。
●ミニ・ジョンクーパー・ワークス(2代目)

シフトフィールの気持ちよさが特徴。
竹岡「モータースポーツ界で大活躍したジョンクーパーにちなんで名付けられたモデルで、走行性能の高いモデルになっています。坂道発進お助け機能、ヒルアシストがついています。マニュアルに乗たいけど、坂道発進がちょっと、という方多いと思います。それが怖くなくなる機能です。ブレーキから足を離しても、約2秒間は車が下がらない機能なんです。」
丘「うちは、犬がいるんで、つい乗せられるかな?と中を見ちゃいますね。わー、これはすっごい楽。一切下がらないわね。2秒あればなんとかなるって、いいわ。」
おぎやはぎ「改めて、マニュアル車の魅力ってなんですか?」
丘「マニュアル車ってね、結局、『乗ってやった!』って感じがするの。乗せられたって言うんじゃなくて、自分が動かしてるっていう感じがするのよね。ぼーっとしているのがあんまり好きじゃないから、ずっと何かしら動かして。疲れたとかそういうのはあんまり感じなくて、楽しくてしょうがない。今日は楽しかった。いろんな車に乗ることができて、現代のマニュアル車って、こういうものなのか、と思ってね。すごい進化よね。今日はもう、車の夢みて寝よう。」
おぎやはぎ「この番組、結構ご年配の方も見てますから、今日のを見てマニュアル乗ってみようかなって方、いるかも知れませんね。やっぱり一度は乗ってみてほしいですね。」
