トップページへ

MT車はどうして燃費が良いのか

車の運転のコツ » 02車の運転が苦手な人 » 025維持費を節約 » MT車はどうして燃費が良いのか

ip5v001.jpg

MT車はその構造上、他のトランスミッションよりも燃費が良くなります。何らかの制御を加えない限りは、ATやCVT、DCTといった2ペダル車よりも燃費が良いのは、仕組み上当然のことです。現在、MTと2ペダル車が設定されている車種において、カタログ燃費で2ペダル車の方が優れている場合がありますが、これは制御を加えて、走行品質を犠牲にする(落とす)ことによって成立させています。具体的にみてみましょう。

まず、基本となるMT車種は、ご想像の通りギア同士が噛み合うことによって、エンジン回転がタイヤまで伝わる仕組みになっています。いわば単純な歯車の構造です。そして、動力を伝えたり切断したりする装置として、ドライバーが動かせるクラッチが備わっています。これによって、完全な切断(動力伝達0)から、完全に繋がった状態(動力伝達100)を、無段階にコントロールします。操作するのは左足です。このような単純な仕組みですから、エンジンの回転が、タイヤを回転させるまでに失われる「ロス」は非常に少ないのが特徴です。MT車の伝達効率はおよそ95%前後だと言われています。

AT車を見てみると、動力の伝達、切断の仕組みは流体クラッチと呼ばれる方法が採用されており、MT車で言えば半クラッチの状態が常に行われていると考えれば良いでしょう。これによって、発進時はクリープ現象も起こり、上手なMT車のようにスムーズに動き出すことが可能になっています。ただしロスが大きいのがデメリットです。近年の車のほとんどは、ロックアップ機能というロスが少なくなる仕組みを多くのギアで採用していますが、それでも伝達効率は一般的に80%〜90%程度です。つまり、燃料を10%近く捨てながら走っているのと同じです。

では、CVTをみてみます。いわゆるギアは持たずに、2つの円錐状のプーリーの内径を無段階に変えることによって、エンジン回転の入力と、タイヤへの出力を任意に変えるという、他と全く異なる仕組みとなっています。これは機械的な伝達ロスというよりも、ドライバーの意図を組むのが苦手なのが難点で、欲しい加速を得るまでにどうしてもアクセルを踏みすぎてしまうため、余計な燃料を消費しがちです。従って、上手なMTに比べると実燃費は奮いませんが、将来的には自動運転車との相性が良いと考えられるため、さらなる脚光を浴びる可能性はあります。

最後にDCTをみてみましょう。基本的な仕組みはMTそのものであり、クラッチ操作を自動化することによって2ペダル化したものと考えて良いでしょう。ギアチェンジ時の空走時間を短縮するため、クラッチを2つ持ち、瞬時に繋がり済みのギアセットへ切り替えることによって素早いギアチェンジを実現しています。発進時は、擬似的にAT車のようなクリープの動きを再現しています。

ところが、このクラッチ操作が上手くありません。人間がクラッチを操作する場合は、登り傾斜があればやや長めにクラッチ操作したり、段差や石ころを踏んでいるようならば、すぐにアクセルを僅かに踏み足すなどして、必要最小限の変化を加えます。しかし、現状のDCTではこのような、センサーで拾えない変化に対して柔軟に対応できないようです。また発進とギアチェンジ時のスムーズさを重視して制御を加えた場合は、どうしてもダイレクト感が失われることになり、せっかくのMTベースでありながら、エンジンブレーキやアクセルレスポンスの追従性がいまひとつになってしまうのです。かといって、MTと同様のダイレクトなエンジン回転のコントロールを求めるセッティング(車種によってはスポーツモードやトラックモードなど有り)にすると、発進時やギアチェンジ時のショックが、上手ではないMT車ドライバーのような衝撃になって現れてしまいます。なお、DCTの伝達効率は、一般的に90%少々です。


このようにMTを基本として考えた場合、そこからクラッチペダルを無くしたり、変速ショックを車の側の制御で何とかしようとする場合、必ず犠牲になってしまうものが出てきます。

特に、近年のエコカーでは、エンジン回転を自在に操るためには必須である「エンジンブレーキ」がかなり犠牲にされており、多くのドライバーに良くない影響を与えています。具体的には、加速するためアクセルを踏んだかと思えば、どんどん前車に近づき、ブレーキを踏む。そして、またアクセルを踏んでは、近づいてブレーキを踏むというような運転です。傍から見れば、煽っているように見えるかも知れません。これはドライバーが下手なのではなく、2ペダル車の制御がそうさせているのです。MT車で適切なギアを選んでいれば、そのような運転にはなりません。

近年のアクセルとブレーキの踏み間違い問題も含めて、これらの2ペダル車の設計に起因する問題点は、MTに乗れば問題とならないのですが、多くの方がMTに対して懸念する点は「難易度」でしょう。MT車の場合、燃費が良くなるか悪くなるか、上手にエンジンやタイヤを使いこなせるかどうかが、ドライバーのスキルに依存します。下手な運転の場合は、走行品質も燃費も2ペダル車の方が大きく上回ります。また、失敗はエンストにもつながります。こうしたことから、MT車を敬遠する方も多いと思いますが、上記のように、車側の制御で異なる要求を両立させることには限界があります。免許を持つドライバーであれば、運転技術を向上させることで、車側に寄り添っていくという発想がもっとあっても良いのではないでしょうか。

本来、きちんと教習所で教われば、MT車は決して難しい技術を要求するものではありませんが、現在では教習所でも時間を掛けて教えてくれない状況にあります。不安のある方は、MT車攻略マニュアルを一読するか、シフトアップクラブまでお問合せください。操作への不安がなくなれば、操る喜び、走る楽しさは、間違いなくMT車が最良のものを与えてくれます。特にMTも運転できる免許を持っているにも関わらず、MTは不安であるために2ペダル車を検討している方は、まずお問合せください。

 

▼MT車専用サイト
教習所では教えない[MT車を 3日 で完全攻略する裏技]

 

mt_coverpage1.jpg mt車攻略マニュアル

MT車・AT車に関するこちらの記事も合わせてお読み下さい。

 

このページ『MT車はどうして燃費が良いのか』をメールで送る

« 前の記事へ

次の記事へ »

トップページへ