運転のコツが体系的に分かります

初心者にも分かりやすい運転のコツを、冊子版、DVD版各種取り揃えています

教材の購入はこちら

マニュアル車派の女性がお勧めする車種

CR-Zオーナーの女性イメージ画像AT車とMT車
CR-Zオーナーの女性イメージ画像
この記事は約9分で読めます。

ホンダCR-ZのMT車に乗る女性ドライバー

この記事は2013年に収録したインタビュー記事を一部改変したものです。

MT車オーナーの女性にお話を聞きましたので、お届けします。
スポーティなエンジンを開発させたら世界屈指と言われるホンダが、渾身の技術で作ったと言われる、ハイブリッド・スポーティ カーのCR-Z。このCR-Zに、MT車で乗る女性がいると聞いて、お話を聞きに行ってきました。 夏の炎天下の中、まだ真新しいクルマで登場されたTさん。普段使いのクルマとしてはとてもスタイリッシュな、ホンダCR-Z を華麗に乗りこなしていました。Tさんは、ご自身では初となるMT車を購入するにあたり、Shift-UP Clubの教材「MT車攻略マニュアル」を読んで運転を覚えたというアクティブな女性です。

Q
ホンダCR-Z、すごいカッコいいお車だと思うんですが、この車種に決めた決め手は何でしょうか?
A

私は、かれこれ20年近くATにずっと乗っていました。自動車学校以来のMT(マニュアル)なので、このクルマに決めたのは、ヒアルアシスト機能(坂道で1秒間待ってくれる)があるのが一番でしたね。
それと、ホンダ車では他にもう(MT車の)選択の余地が無かった、というところがあります。実は、それまでS2000に乗りたかったのですが、もう廃止になってしまって中古車しかないという状況でしたので。仕方なく、これがいいかなということで決めました。

Q
お車の使用頻度、使い勝手はどのような感じですか?
A

ほぼ毎日の通勤で使うのと、レジャーでも使います。出かける時は遠出が多いのですが、日帰りでよく使いますね。このクルマはハイブリッドである分、多少物足りなさはあります。今回、自動車学校以来のMT車であるこの車にした理由は、先ほど申し上げたヒルアシスト。年齢が年齢なので”50の手習い”じゃないですが、これに決めました。「返品きかないよ」なんて冗談を言われましたが(笑)。

Q
実際に乗ってみて、初めて分かったことは何ですか?
A

もともと鍵盤(音楽)をやっているためか、ペダルを操作する感覚は体にあったんですけど、クラッチの場合は踏み込んで最初(クラッチ板が減ってないうち)は踵をつけようと思ってもつかないくらいに深いので難しかったです。

今はだいぶクラッチが減ってきたというか、こなれてきたので、踵がつくようになったので、感覚が分かってきて大丈夫なんですが。ペダルを上げるという感覚より、一回バンッと踏み込んで「力を緩める」という感覚なんだ、と後々発見しました。「上げる」という感覚だと無意識のうちにグイッと上がり過ぎてしまうんですが、力を緩めるだけで結構ペダルが上がってるんだと分かりました。それでうまい具合に、やってみて掴めたというところはあります。

Q
一番のお気に入りのポイントは?
A

“燃費合戦”をすれば、どれだけでもいけるところですかね。たとえば坂道ばっかり走っていてもガソリン車よりも燃費がいいですし。燃費のためだけにゆっくり走るのではなくて、普通に運転(そこそこの走り?)をしてもカタログ燃費に近いところも出せるというのが魅力ですね。

やっぱりこうしたハイブリッド車だからこその面と、信号待ちとかでオートストップになって静かなのもいいですね。その代わりエンジンが止まると暑いですが。 それから、強いて言えば、左後ろの視界が少し悪いのが難点ですね。坂道とかだと特に後方確認が難しい場合があります。

面白いのは、メーターパネルを見れば、電気モーターからの送信が分かるのと、ギアの回転数が上がってくるとチャージしているというのが目で見て分かります。いつシフトアップしなさい、というのも一応インジケーターで教えてくれます。ほとんど見ていませんが(笑)。坂道でも、いまアシストしてエンストしないようにしている、というのが表示で分かります。このヒアルアシスト機能は助かっています。あんまり後ろにピッタリとくっついてくる車がいたりすると、わざとちょっと下がって脅してみたり(笑)してます。

Q
マイカーは「無くても良い」と考えている人に一言お願いします。
A

私はバスに乗ると酔ったりするので(笑)。公共交通機関に乗ったりするより、車は自分の自由な空間が持てるものだと思うので、やはりマイカーは良いと思います。

フィットにもハイブリッドMTが出たので、ぜひ乗ってほしいですね。マニュアルでハイブリッドがあれば燃費もいいですし。本当に昔の車からマニュアルが好きだという人には物足りないかも知れないですが、これから慣れようとする人にはピッタリだと思います。

Q
今度は運転教材についてお聞きします。運転教材を読むことになったきっかけを教えてください。
A

CR-Zの発売が伸び伸びになっていて、いつ出るか分からなかったので。(車を購入するまでに)頭のなかで整理できることはしておこう、と思いました。本を読んで理解してイメージしておこうとしました。私が前に乗っていたATはクラッチペダルがないものの、4→3→2と手元でギアが変えられたんです。それで多少練習してみたりしました。それで、今度本当のMTになると、足の操作がついて、ギア操作はちょっと慎重にやれば良いかなという風に思っていました。

実はこの(MTを覚える)ために教習所にも通いました。3回乗ったんですが、1回目の先生は「私は、15万キロ、クラッチを(交換無しで)持たせたんだ!」なんていう自慢から始まって、2回目の先生はいきなりヒール&トゥをやってみせてくれて「どうだ!これ以上やったら”始末書もの”だからここで止めておく」なんていう型破りな先生でした。最後の先生は速度が15kmも出ていないうちに「4速まで入れて!」と言う先生で、「いつもシフトノブに手を置いてなさい」と言われて、それでいきなり手を握られたんです。ムッときて手をバーンとはねのけてしまいましたが。練習とはいえ、あり得ない走行なので、「もうこれではダメだな、これじゃ実際の道は走れない」と思いました。それでネットで探してヒットしたこのサイトから、教材を取り寄せたのがきっかけです。

自動車学校のほかにも、タクシードライバーとかトラック系のおじいちゃんの知り合いもいるので、MTの運転についてお話を伺ったりしたんですが、みんな知っているようで知らないんですよね。何となく勘でやっている人が多い。「一番力が強いのは3速だよ」なんていう人もいて、私は目が点でした(笑)。レンタカーなどで近所にある、さほど危なくない坂道の道路で練習したりもしました。その公園沿いの坂道でも、ディーラーの試乗車を借りて練習したりもしました。「ちょっと長いこと借ります」なんてお願いして、2~3時間乗ったりしましたね。自動車学校の車とも感覚が違いますし、実際に試乗したのは良かったです。運転ポジションも確認できましたし。

Q
教材をどんな風に読んだか、またその印象を教えてください
A

家で読みましたが、通り一遍読んで「こんな感じか」と思いながら何度も読みました。頭に入れてから練習しないと、実際車で練習を始めると落ち着いて読み返す余裕が無かったので、じっくりとイメージをして、覚えてから練習した感じです。5~6回は繰り返して読んだと思います。

初心者の心理状態を最初の1ページ目からうまくとらえているなと思いました。車の運転は、普通大人になってから覚え始めるものなので、普通だったら恥ずかしくて、敢えて聞けないような「そんなこと聞いたら”鈍くさい”と思われるんじゃないか」というような心理状態をふまえた上で文章が書かれているので、割と入って行き易いんじゃないでしょうか。

Q
教材を読んで初めて(新たに)知ったことは何でしたか?
A

そうですね、「XXXして、半クラッチのつながり始めを探る」という練習をするのは、是非やってもらいたいなと思います。私は乗ったらすぐ車であちこち出かけなくてはいけない状態だったので十分に練習できなかったので、徐々に慣れていきました。でも、あの練習で最初にきちんと慣れてしまうと良いと思います。それで、低速からちゃんとした回転でつないでいけるようになると、加速もスムーズにいくと思います。

Q
MT車の仲間は増えて欲しいと思いますか?
A

MT車に乗る人は増えて欲しいです。その操作を知らないと、かえって危ないと思います。ATは簡単だから、飽きちゃうし、緊張感がないし、いい気になって(車内で)動いちゃったりして事故につながったりするんだと思います。

Q
最後に教習所についてお伺いします。教習所に通っている頃、困ったことはありましたか?
A

スピード感に慣れていないときは、ちょっと動いただけでもものすごい恐怖感でした。車両感覚も全然ないので、曲がっときも、自分が動いている訳じゃないのに全部自分の力で動かさなくてはいけないように感じて怖かったですね。

さらに当時は教官も怖い人が多くて、それで半泣きする人がいっぱいいました。なので、この教材に書かれているような物言いで進めてもらえば、託児所がなくても、ネイルサロンがなくても、人が集まる、なんていう教習所が増えると思うんですけどね。
初心者の時は、動くこと自体が恐いと思います。走っているというだけでドキドキしてダメ、という人も多いと思います。この中でMT操作を覚えるのは大変だし、この心理状態をフォローするだけでも私は難しく感じました。

そう考えると、若い人がいきなりMT車に挑戦するよりも、一度AT車に慣れてからMTに変えるというのもありかなと思います。ATからMTに乗り換えれば、なぜスーッと入っていけるかというと、スピードの感覚もあるし、車が走ること自体には慣れているからだと思います。MT車は、(ギアもクラッチも)見えない感覚で操作しなくてはいけないので、AT車で慣れておけば大きいと思います。

Q
教習所に通っているときに、もしこの教材を読んでいたらどうでしたか?
A

車は「簡単にエンストするものじゃない」と分かってたと思います。教習所に通っていた頃は、確かにエンストするような早さでやってしまっていたので。(理解していれば)普通に走っている時にエンストすることはないわけですし。
最初に発進を覚え始めた頃に先生が「こういうものだ」って教えてくれればいいんですけどね。何のために隣に乗ってるんだ!なんて文句も言いたくなりましたけど、スピードを出させないためなんだと思いました。これでは、教習所の中でギアとかをいくら練習しても、路上で実際に自分の車で普通に走るとなるとうまく出来ない、というのは仕方ないと思います。実は自分の甥っ子がいま教習所で困っているので、これを見せてあげようと思っています

Q
現在教習所に通っている方へアドバイスをお願いします
A

車は凶器になる恐いものだということを覚えるために、(乗る乗らないは別として)1回はマニュアル操作を覚えるべきだと思います。乗ってみるとATでは気づかないことがあるはずです。今後MTに乗る、乗らないに関わらず、AT限定の免許にはしない方がいいと思います。

いかがでしょうか。AT車から最新のMT車に乗り換えたTさん。「仕方なく決めた」とは言うものの、綺麗に大切に乗られてい たCR-Zが印象的でした。確かにAT車ばかりのいま、車が走る基本的な仕組みを知る上でもきっと役立つ「MT車」に1度は乗ってみるのが良いと私も感じました。いくらカワイイ形のデザインが増えたとしても、本当は一歩間違えれば「走る凶器」が車の本性ですから、事故を起こして周りに迷惑を掛けないためにも、「トランスミッションって何?」「エンジンってどんな特徴があるの?」と自然に興味が沸いてくるMT車を通して、ドライバーとしての知識を深めるのは良いことだと思います。

MT車攻略マニュアル :S0001:Shift-UP Club運転のコツ - 通販 - Yahoo!ショッピング
■出版:有限会社セルヴェル■ 主な仕様 外形:B5サイズ・クリアケース重量:約150g製造:日本製
タイトルとURLをコピーしました