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ギアの入りが固くなる原因

MT車シフトノブのイメージAT車とMT車
MT車シフトノブのイメージ
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ギアが渋い、ギアの入りが固い、そんな症状ありませんか?

MT車に乗っている方で、ギアの入りが固い、もしくは1速や2速など特定のギアに入りにくいという症状に悩まされている方はいませんか?または、ギアを入れるたびにギギーという嫌な音がする、いわゆるギア泣きが発生している場合もあるかも知れません。

マニュアル車と呼ばれるだけあり、手作業でギアチェンジをする車である分だけ、その扱いによって寿命が大きく変わってくるのがMT車です。正しく扱えば、ATやDCTといった新しいトランスミッションよりも長持ちしますし、もともとシンプルであるがゆえに耐久性が高いのがマニュアル・トランスミッションの特徴です。しっかりと、正しい扱いを覚え、ギアが入りにくいという症状にならないようにしましょう。

ここでは、ギアが入りにくいという症状につながる、代表的な原因を挙げていきます。

クラッチをしっかり踏んでいない

教習で履く靴のイメージ
教習で履く靴のイメージ

教習所で教わる通り、クラッチペダルを踏むときは、スパッと歯切れよくペダルを奥まで踏み込む必要があります。特にギアチェンジを行うときは、クラッチペダルをしっかり奥まで踏み込んで、駆動力を完全に切り離してからギアチェンジすることで、トランスミッションに掛かる負荷を減らすことができます。運転に慣れてくると、クラッチペダルを踏むのが惰性になり、弱く踏むのが癖になってしまっている方もいます。こうなると、駆動力が完全に切れないうちにギアが動くことになりますので、ギアの金属部品に対して徐々に負荷を掛けることになってしまいます。

シフトミスを繰り返す

初心者にありがちなのが、シフトミスです。2速と4速を間違えたり、シフトアップするつもりがシフトダウンだったりというようなミス。もしくは、2速からニュートラルにして、再び2速へというように、慣れていないからこそのミスが起こり得ます。ベテランドライバーでも、漫然運転によりうっかりシフトミスする場合もあります。このようなシフトミスは、トランスミッションだけでなく駆動系全体に負荷が掛かりますし、場合によってはエンジンにも負荷を掛けてしまいます。まずは、確実なギアチェンジを心がけましょう。

シフトノブに常に手を置いている

初心者・ベテランを問わず多いのが、シフトノブに手を置きながら運転するというクセです。良くあるのが、ハンドルは右手一本で操作、左手は常にシフトノブを握っている、という運転です。これが癖になってしまうと、トランスミッションへ負荷を掛けることになります。

シフト操作(ギア操作)のイメージ
シフト操作(ギア操作)のイメージ

一部のトラックなどの車種を除き、一般的なMT車はギアを操作するためのシフトレバーが、直接トランスミッションと機械的につながっています。走行中にシフトノブが小刻みに揺れる車種もありますが、これはトランスミッションに掛かっている力を逃がしていることでもあり、これを手で押さえてしまっていると、常にトランスミッションに手で力を加えているということになってしまいます。そうでなくとも、常にギアを手で持っていると、シフトノブ接続部に力を掛け続けることになってしまうので、改めておきたい癖です。通常はハンドルを両手で握り、シフトチェンジの際だけ左手をシフトノブに差し伸べるようにしましょう。

シフトノブの操作が雑

ギアチェンジの際のシフト操作が雑だと、ギアが入りにくくなる原因になり兼ねません。シフト操作は速ければ速いほど良いと勘違いしている方が中にはいます。しかし、最も大切なのは丁寧さであり、ギアとギアとのつながりを重視するのが上手なギアチェンジの方法です。正しいシフトノブの操作方法は、MT車攻略マニュアルをご覧ください。

ギアチェンジの回転が合っていない

スピードメータ、タコメーターイメージ
スピードメータ、タコメーターイメージ

MT車でギアチェンジする際に、車体がガクンという前後運動をしてしまう、という方は多いと思います。これは上手な運転を学べば、大幅に抑えることができます。この前後に揺さぶられるようなギクシャク感は、複数の要素が絡み合っているので、詳細は運転教材に譲りますが、主に変える元と変える先のギア間における回転差が影響しています。これを上手に扱うことによって、車体のガクンという前後運動を抑え、ギアが入りにくくなってしまうことを未然に防くことができます。

ミッションオイルのメンテナンス不足

エンジンルーム内点検のイメージ
エンジンルーム内点検のイメージ

トランスミッション内は、オイルで満たされていて、それによって滑らかなギアの動きが実現されています。このトランスミッションオイルは、エンジンオイルほど劣化しやすいものではありませんが、上述のようなシフトミスや、ギアに負担を掛ける運転をしていると徐々に削れた金属などによってオイルが変異をきたすことがあります。したがって、定期点検をきちんと受けて、必要に応じてトランスミッションオイルを交換するべきです。これによって、トランスミッションの動きが悪くなってしまうことを未然に防ぐことができます。

ギアやシフトは丁寧に扱えば長持ちします

以上みてきたように、ギアの入りが固くなってしまう原因はさまざまです。中でも、操作に起因するものは、自分が気を付けることで防ぐことができますので、癖づいてしまっている方はこの機会に直しましょう。必要時以外はシフトノブを触らない。ギア操作は丁寧に行うことを注意するだけでも違います。また、メンテナンスを怠ると、やはり不具合につながり兼ねませんので、注意しましょう。

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